2022 Fiscal Year Research-status Report
糖尿病心筋症の新たな治療法の開発-終末糖化産物阻害アプタマーを用いた解析
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21K06952
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
福井 智康 昭和大学, 医学部, 准教授 (50384475)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山岸 昌一 昭和大学, 医学部, 教授 (40281026)
森 雄作 昭和大学, 医学部, 准教授 (90595919)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 終末糖化産物 / 糖尿病性心筋症 / マウスモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度に採取したサンプルの解析を行った。糖尿病モデルマウスから採取した心臓の形態学的評価では、野生型マウスと比較して、左室乳頭筋レベルでの左室壁厚が肥厚しており、心筋細胞サイズと間質線維化面積の増加が認められた。AGEs阻害DNAアプタマーを投与した糖尿病マウスでは、血糖値や体重などの代謝パラメーターは変化しなかったにもかかわらず、これらの変化が抑制された。Real-time RT-PCR法による評価では、糖尿病モデルマウスの心臓において、心肥大マーカーであるβMHC、線維化誘導因子であるTGFβ2の遺伝子発現の亢進がみられた。AGEs阻害DNAアプタマーを投与した糖尿病マウスでは、これらの変化が抑制された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は予定していたサンプル測定・解析を終了することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、AGEs阻害DNAアプタマーがどのような分子機序を介して糖尿病モデルマウスでみられた心肥大・心臓線維化を抑制したかを明らかにするために、培養心筋細胞を用いた細胞実験を行う予定である。
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Causes of Carryover |
すでに所有していた検査試薬・抗体・プローブを用いて実験することが出来たため、これらの購入費を減らすことが出来た。繰り越した予算を用いてさらなる解析および細胞実験を行う予定である。
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