2022 Fiscal Year Research-status Report
TGF-βシグナル抑制分子TMEPAIによる消化管腫瘍形成抑制機構
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21K06975
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Research Institution | Showa Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
中野 なおこ 昭和薬科大学, 薬学部, 講師 (50733218)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | TMEPAI / ApcΔ716/+マウス / TMEPAI KOマウス |
Outline of Annual Research Achievements |
現在までに、TGF-βシグナルを抑制するTMEPAI遺伝子を欠損させたTMEPAI KOマウスとWntシグナルが恒常的に活性化されたApcΔ716/+マウスを交配したTMEPAI KO/ApcΔ716/+マウスにおいて、ApcΔ716/+マウスに比較して消化管腺腫形成が著しく抑制される結果が得られていた。このメカニズムを明らかにするために野生型及びTMEPAI KOマウスより腸オルガノイドを作出し、腫瘍形成能に影響を与えていると思われる候補遺伝子をウイルス感染により高発現させて、検討する予定だったが、腸オルガノイドへのウイルス感染がうまくいかず、現在もウイルス感染の方法を検討中である。また、今回の研究のために行った、ApcΔ716/+マウスの腺腫とTMEPAI KO/ApcΔ716/+マウスの小腸粘膜組織を用いたRNAseqの結果を再度検討する必要があることが、他に並行していた実験により明らかになった。そのため、現在は、ApcΔ716/+マウスとTMEPAI KO/ApcΔ716/+マウスの小腸陰窩のみを用いてRNAseqを行い、新たな候補遺伝子を50種類ほど得ているため、これらについて検討を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記に記載した通り、当初の実験条件では問題があることが分かり、再度検討し直しているが、新たな候補遺伝子が得られ、それらについても検討が進んでいることから、おおむね順調であると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
新たな候補遺伝子について検討を進め、さらに候補を絞っていく。候補が絞られた後に、腸オルガノイドを用いた検討を行い、ApcΔ716/+マウスとTMEPAI KO/ApcΔ716/+マウスにおける消化管腺腫の形成能の違いについて、メカニズムを明らかにしたい。
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Causes of Carryover |
今年度は学会に参加しなかったため、予定よりも旅費がかからなかった。その分、試薬の購入に充てたが、少し残る結果となった。オルガノイドに使用する試薬は全て高価であるため、次年度のオルガノイド培養試薬に充てたいと考えている。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] Hybrid molecule between platanic acid and LCL-161 as a yes-associated protein (YAP) degrader.2022
Author(s)
Nakano N, Fukuda K, Tashiro E, Ishikawa H, Nagano W, Kawamoto R, Mori A, Watanabe M, Yamazaki R, Nakane T, Naito M, Okamoto I, Itoh S.
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Journal Title
Journal of biochemistry
Volume: 171
Pages: 631-640
DOI
Peer Reviewed / Open Access