2022 Fiscal Year Research-status Report
再生胸腺微小環境によるT細胞の誘導 ―γδT細胞の産生と悪性腫瘍への応用―
Project/Area Number |
21K06977
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
保坂 直樹 関西医科大学, 医学部, 研究員 (30388459)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神田 晃 関西医科大学, 医学部, 教授 (70375244)
神田 靖士 関西医科大学, 医学部, 准教授 (70295799)
下埜 敬紀 関西医科大学, 医学部, 講師 (40632625)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 胸腺 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題ではin vitroにてマウス人工性多能性幹細胞(induced pluripotent stem cells, iPSC)から胸腺上皮細胞(thymic epithelial cells, TEC)を誘導し、胸腺微小環境を構築の下、非iPS細胞由来の造血幹細胞(hematopoietic stem cells: HSC)との共培養によりγδT細胞の誘導を試みるものである。これらの γδT細胞は腫瘍化への危険が低く、治療への応用が期待できる。本課題では特に抗腫瘍効果について調べる。 方法として、まずiPSCに適宜Activin A, Fibroblast growth factor(FGF)7, FGF8, FGF10, bone morphogenetic protein (BMP) 4を加え、内中胚葉及び胚体内胚葉を経由してTECを誘導させる。次に骨髄細胞(bone marrow cells:BMC)における単核球からlineage marker陽性細胞をmagnetic beads法にて除去し、HSCとして 精製する(HSC-eBMC)。これらのTECとHSC-eBMCをサイトカインの存在下に相互作用させると、γδT細胞が誘導された。副作用を調べる為に自家骨髄移植したマウスに投与したが、明らかな自己免疫疾患や腫瘍の発生は見られず長期に生存した。また担白血病腫瘍マウスに投与すると、腫瘍の抑制とともに延命効果が得られた(J Cell Mol Med. 25: 10604, 2021)。次にin vitroにて、PD-L1発現腫瘍細胞への抗腫瘍効果を調べた。誘導γδT細胞との共培養にて、PD-1抗体投与郡と非投与群とを比較した所、前者ではγδT細胞の割合が増え、かつ腫瘍細胞の割合が減る傾向にあった。 またこれらの実験で使用するiPSCを肝細胞由来のものに変えても、同様のγδT細胞の誘導が見られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
マウスの飼育がコロナ禍にて制限され、実験の予定が遅れてしまう事があった。
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Strategy for Future Research Activity |
誘導γδT細胞の抗腫瘍効果の機構を、培養条件等を変更してさらに調べる。
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Causes of Carryover |
マウスの飼育がコロナ禍にて制限され、実験の予定が遅れてしまう事があった。 現在制限が解除されたので、飼育数を増やして対応していく。
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Research Products
(1 results)