2022 Fiscal Year Research-status Report
扁平上皮がんに特異的なmRNA依存性がん幹細胞維持機構
Project/Area Number |
21K07137
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Research Institution | Miyagi Prefectural Hospital Organization Miyagi Cancer Center |
Principal Investigator |
望月 麻衣 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん幹細胞研究部, 研究員 (40726303)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 頭頸部癌 / 扁平上皮癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
がんの治療薬としては、従来から使用されてきたシスプラチンなどの抗がん剤に加え、がん特異的に発現する分子を標的とした分子標的薬が盛んに開発されている。しかし、これらは主に腺がんを標的としており、扁平上皮がんを含めたその他のがん種については、未だ有望な治療標的は多くない。 申請者らはこれまで、特に扁平上皮がんに着目して治療標的を探索してきた。その結果、分子Xを発現する細胞が、扁平上皮がん(肺・頭頸部)におけるがん幹細胞であることを報告してきた。分子Xは、それ自身が扁平上皮がんの造腫瘍能・治療抵抗性・増殖能・遊走能を制御しており、分子X陽性細胞を標的とすることで、腫瘍抑制効果が認められた。しかし、分子Xがどのような経路でこれらの機能を制御しているのか、その分子機序はほとんどわかっていなかった。申請者らは、分子Xのがん特異的な下流経路を同定できれば、より治療効果の高い標的が見出せると考え、下流機構の同定を目指している。 現在、申請者らは、下咽頭がんを中心に複数の扁平上皮がんの細胞を用いて、分子X下流経路の探索を進めている。分子Xと共役する分子について、網羅的解析を行い、特にがん幹細胞に寄与する機能分子を中心にスクリーニングを実施し、絞り込みを終了した。現在、共役分子Yと、分子Xとの会合部位までを同定した。会合部位の変異体を発現するプラスミドをもちいて強制発現細胞を作成するとともに、ペプチドを用いて分子Xと共役分子Yの結合阻害を行い、幹細胞性への影響を調査中している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
標的分子のスクリーニングが終了し、阻害による機能への評価を始めているため
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Strategy for Future Research Activity |
下流経路の詳細な同定と、共役分子の阻害試験を引き続き進めていく
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Causes of Carryover |
スクリーニングなどのアッセイを次年度も継続するため
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