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2021 Fiscal Year Research-status Report

腸管上皮幹細胞再生におけるAscl2シグナルの役割とがん幹細胞制御法開発への応用

Research Project

Project/Area Number 21K07145
Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

村田 和貴  千葉大学, 大学院医学研究院, 特任助教 (80894295)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 田中 知明  千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (50447299) [Withdrawn]
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords腸管幹細胞
Outline of Annual Research Achievements

大腸癌は世界中で最も患者数が多い癌の一つであり、死亡率の高い癌でもある。大腸癌は腸管上皮細胞が異常に増殖することから始まり、さらに悪性化すると治療が困難になる。腸管上皮細胞の性質を検証し、その癌化機構を深く理解することが癌治療の質を戦略的に向上させるために必要とされている。
近年、大腸癌の一部は幹細胞のような性質を有し、それら大腸癌幹細胞を死滅させてもその娘細胞である癌細胞が癌幹細胞を再生する、また癌細胞が他臓器に転移し癌幹細胞に変化し腫瘍形成する可能性が示唆されている。これらの知識をもとに、本研究は腸管上皮細胞の可塑性やその性質を維持、変化させる微小環境、さらに大腸癌幹細胞の再生能力や大腸癌幹細胞の薬剤耐性機構を解明すると共に、それに基づくがん治療への応用を目指すものである。
これらの研究はモデルマウスを使用することで効率的に遂行することができる。令和3年度は本研究を行うためのモデルマウスの作成を行った。目標とするモデルマウスを作成するために必要となるマウスを外部から入手し、交配を行った。また想定される蛍光標識細胞の存在を交配途中のマウス組織断片上で確認した。さらに未分化能を示す腸管幹細胞から細胞が分化する過程を、マウスから幹細胞を取り出しオーガノイド形成を行うことで確認した。
これらを礎とし、目的とするモデルマウスの作成を完了し、腸管幹細胞や腸管癌幹細胞を特異的に死滅させ、それらの細胞が再生する過程における分子的機序を解明することで癌幹細胞再生による癌の難治化を理解し、癌治療を進化させる基礎研究を進めるものである。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

モデルマウスを作成するにあたり、外部から入手する必要のあったマウスの搬入に予定以上の時間を要した。また、交配において、母マウスが新生マウスを食殺する頻度が異常に高く、目的マウスを得るまでに想定以上の時間がかかっている。

Strategy for Future Research Activity

現在進行しているモデルマウス作成を完了し、迅速に研究課題に取り組む。研究手法などは習得しているため、実験遂行等に関して特に課題はないと考える。しかし、一点想定される問題として、モデルマウスが想定外の様相を示す可能性がある。例えば、大腸癌モデルマウスとして本研究で使用する予定であるマウスは、大腸だけでなく小腸でも腫瘍を形成する。これは本研究に限ったことではなく、世界中で行われている大腸癌モデルマウスに見られる共通の問題点であり、小腸にも腫瘍ができることによりマウスに見られる癌からの影響が大腸癌特異的であるかの判断が困難となる課題である。小腸の腫瘍の影響が過大なため大腸癌特異的な事象を研究することが困難となった場合、大腸上皮細胞由来オーガノイドを作成し小腸と独立させるin vitroの系を利用するか、大腸特異的に遺伝子操作が可能となるCreを使用する、または開発することで、マウス生体内で大腸癌のみを形成させるin vivoの系を活用し、この課題に対応する。

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Published: 2022-12-28  

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