2023 Fiscal Year Research-status Report
腸管上皮幹細胞再生におけるAscl2シグナルの役割とがん幹細胞制御法開発への応用
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21K07145
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
村田 和貴 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 研究員 (80894295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 知明 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (50447299) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 幹細胞 / 再生 / 大腸がん / がん幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は、腸管上皮幹細胞が再生される過程で非幹細胞上皮細胞が幹細胞特異的転写因子を発現し、リプログラムすることで幹細胞を再生する新たなモデルを世界に先駆けて提唱した。大腸上皮幹細胞再生に必要な転写因子Ascl2のリプログラムにおける役割を解明するため、腸管上皮幹細胞を特異的に死滅できるよう遺伝子操作したモデルマウスを用い、大腸上皮幹細胞再生におけるAscl2の機能に関する研究を進めている。Ascl2が転写因子として大腸上皮幹細胞再生に際し、どのように転写制御を行い、Ascl2の標的遺伝子が大腸上皮幹細胞再生を遂行するかを、分子生物学、細胞生物学やバイオインフォマティクスを駆使し解明する。 大腸がんの難治化にがん幹細胞再生が関与している可能性があり、大腸がん幹細胞再生を阻害することで、その難治化を抑制することが可能となれば、大腸がんによる死亡率は減少することが見込まれる。そのために、まずAscl2の標的遺伝子を同定するなど大腸幹細胞再生制御メカニズとを解明し、新たな分子基盤を明らかにし、正常大腸幹細胞再生の機序を理解する。これを礎としてさらに難治がんの革新的治療法開発を進める。大腸がんモデルマウスと大腸上皮幹細胞再生モデルマウスを用いることで、大腸がん幹細胞再生モデルマウスを作成し、大腸がん幹細胞再生におけるAscl2の機能を精査する。Ascl2は正常な腸管上皮幹細胞の維持には必ずしも必要ではないため、Ascl2を大腸がん幹細胞再生特異的阻害の標的すれば正常幹細胞への副作用は最小限に抑えられると考えられ、有効な治療法の開発が期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
腸管上皮幹細胞を特異的に死滅できるよう遺伝子操作したモデルマウスを入手するためにかかった時間が予定を大幅に超過したため。
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Strategy for Future Research Activity |
腸管上皮幹細胞再生モデルマウスを用い、Ascl2の転写因子としての機能を分子生物学、bioinformaticsなどの手法を駆使し解明する。
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Causes of Carryover |
研究に必要なモデルマウスの入手が遅れたため、研究を進めることが困難な状況であったため次年度使用額が生じた。当該マウスを入手したため、研究進めることができるようになったため助成金を使用させて頂く計画である。
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