2021 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of a new method for diagnosing the depth of gallbladder cancer by intraoperative imaging using artificial intelligence
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21K07154
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
中沼 寛明 大分大学, 医学部, 客員研究員 (60837459)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 裕一 大分大学, 医学部, 講師 (20468010)
徳安 達士 福岡工業大学, 情報工学部, 教授 (50435492)
猪股 雅史 大分大学, 医学部, 教授 (60315330)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 人工知能 / 胆嚢癌 / NBI / 狭帯域光観察 / 深達度診断 |
Outline of Annual Research Achievements |
元来症例数の少ない胆嚢癌症例の集積のために(NBI陽性所見 39症例を目標)、大分大学医学部消化器・小児外科の関連10施設に協力を依頼して多施設共同研究の計画書が大分大学医学部倫理委員会に承認された(承認番号:2148)。次年度より多施設での症例集積が可能となった。 本研究では、NBIによる陽性所見と、癌深達度の関係を評価することを目的としているが、胆嚢癌における深達度とNBIにおける病理学的な客観的データは存在しない。そこで我々はこれまでに集積している32症例(NBI陽性所見 11例、NBI陰性所見 21例)の術中観察部(漿膜下層)の病理学的な網羅的解析を顕微鏡画像解析ソフトウェアで行った。32症例の病理標本の癌部を新生血管のマーカーであるCD31で免疫染色を行い、新生血管数、新生血管断面面積、新生血管周囲長を定量的に評価した。その結果、NBI陽性所見を認めた症例群で有意にそれらの値が高く、術後病理の脈管侵襲割合と関係していることが判明した。つまり、NBI異常所見と術後病理による脈管侵襲の関係が、病理学的に示された。 4つのNBI陽性所見(途絶、不均一性、拡張、屈曲蛇行)のアノテーションを行うための、アノテーションツールも福岡工業大学と共同して開発・改良を進め、タブレットパソコンを用いて容易にアノテーションが可能なソフトウェアを開発した。 人工知能アルゴリズムに関しては、物体検出アルゴリズムであるYOLOを中心に、最適モデルの検討を行い、現時点ではYOLOv3を用いて学習を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画書においては、R3年度には約39症例の胆嚢癌症例におけるアノテーションを計画していた。しかし、コロナ禍の影響で、胆嚢癌の発見に重要とされる検診受診率が全国的にみても3割程度低下したこともあり、症例の集積が困難であった。そのため、大分大学医学部消化器・小児外科の関連施設での症例集積をするために、多施設共同研究の倫理審査を行った。病院の立ち入り制限等で必要な機器の確認に時間を要したが、倫理審査が承認され(承認番号:2148)、次年度より多施設での症例集積が可能となった。 一方で、これまでに集積していた32症例の病理学的評価を行い、本研究で重要とされるNBI診断の病理学的な裏付けが行えたことからも、進捗状況は「②おおむね順調」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
【令和4年度】当科および協力施設で施行する胆嚢癌施行症例を検討し、術中NBIによる異常所見を含む39症例を実施する。 ・NBIでの陽性所見を、拡張(DIL: 小血管径が周囲血管の2倍以上)、屈曲蛇行(TOR: 不規則に屈曲蛇行した血管の集蔟)、途絶(INT: 小血管が途絶)、不均質性(HET: 不均質な形状の毛微小血管の集蔟)とし、NBI観察画像に対してアノテーションを行う。・研究分担者である徳安教授(福岡工業大学)の指導下で、人工知能ソフトウェアの開発環境を構築する。開発に用いる機器は福岡工業大学より借り受けることを了承済みである。・人工知能ソフトウェアには、画像上の特定領域を検出する能力に長けた既存のアルゴリズムを利用する事で、精度の高い学習モデルの作成を目指す。・人工知能ソフトウェアを用いたNBI所見による癌深達度診断に客観性を付与することは、本研究の重大な課題である。従って、当該年度においては、人工知能ソフトウェアの推定精度評価のために新たに10症例のデータセットを用意し、画像処理系の人工知能開発で一般的な指標である適合率(Precision)および再現率(Recall)を用いて評価する。 【令和5年度】・開発した人工知能ソフトウェアを用いた検証実験を行うための倫理委員会の承認を得る。・検証実験を実施し、人工知能によるNBI所見、熟練外科医による所見、術後病理深達度評価との一致率を検証するとともに、検出精度の向上および実用化に向けた課題抽出を行う。
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Causes of Carryover |
繰り越し額として共同研究者に26,140円が生じた。コロナ禍における県を跨いだ(大分-福岡)移動制限があり、旅費等を使用しなかったためである。しかし、ZoomやWebinarなどのWeb会議システムを駆使して、研究の進捗に遅れが出ないように工夫した。 研究開発においてFace to faceのミーティングは重要であり、コロナの移動制限も落ち着いてきたことから、次年度は対面での会議を是非実施したいと考え、次年度に持ち越す。
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