2022 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of a new method for diagnosing the depth of gallbladder cancer by intraoperative imaging using artificial intelligence
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21K07154
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
中沼 寛明 大分大学, 医学部, 客員研究員 (60837459)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 裕一 大分大学, 医学部, 講師 (20468010)
徳安 達士 福岡工業大学, 情報工学部, 教授 (50435492)
猪股 雅史 大分大学, 医学部, 教授 (60315330)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 胆嚢癌 / NBI / 深達度診断 / 人工知能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、癌深達度と術中NBIによる陽性との関係を評価することを目的としているが、胆嚢癌における深達度とNBIにおける病理学的な客観的データは現在までに存在しない。我々はこれまでに胆嚢癌26例を集積した。病理組織学的評価とNBI所見との関係を検討したところ、深達度診断の正診率は69.2%と従来の検査法に劣らない成績を示した。また、予後不良因子とされる、静脈侵襲・リンパ管侵襲についてはそれぞれ正診率76.9%、96.2%と良好な成績を示した。NBIを用いた本検討は従来のものと比べより簡便であり、その有用性が示唆された。 集積している26症例(うち、NBI陽性所見 14例)の術中観察部(漿膜下層)の病理学的な網羅的解析を顕微鏡画像解析ソフトウェアで行った。胆嚢癌26症例において最浸潤部を含むブロックを血管内皮マーカーであるCD31を用いて免疫染色を行い、新生血管数、新生血管断面面積、新生血管周囲長を定量的に評価したところ、NBI陽性所見を認めた症例群でこれらの値が有意に高く、脈管侵襲の割合とも関係していることが判明した。つまり、NBI異常所見と術後病理による脈管侵襲の関係が病理学的に示された。 教師データ作成にむけて、4つのNBI陽性所見(途絶、不均一性、拡張、屈曲蛇行)のアノテーションを行うためのアノテーションツールも福岡工業大学と共同して開発・改良を進め、タブレットパソコンを用いて容易にアノテーションが可能なソフトウェアを開発した。 また、人工知能アルゴリズムに関しては、物体検出アルゴリズムであるYOLOを中心に、最適モデルの検討を行い、現時点ではYOLOv3を用いて学習を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画書においては、R4年度には39例のアノテーション及び人工知能ソフトウェア構築を計画していた。しかし、持続するコロナ禍の影響で胆嚢癌の発見に重要とされる検診受診率が全国的にみても3割程度低下し、症例の集積が今年度も困難であった。しかしながら、感染状況の改善とともに、疑診例を含め目症例集積が次第に可能となり目標の39例に到達することが出来た。そして、NBI所見の深達度・静脈侵襲・リンパ管侵襲に対する正診率とNBI異常所見と術後病理による脈管侵襲の関係を病理学的に明らかにすることも出来た。良好な成績を示すことができたため進捗状況は「②おおむね順調」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
【令和5年度】 ・我々が定義した4つのNBI陽性所見:拡張(DIL: 小血管径が周囲血管の2倍以上)、屈曲蛇行(TOR: 不規則に屈曲蛇行した血管の集蔟)、途絶(INT: 小血管が途絶)、不均質性(HET: 不均質な形状の毛微小血管の集蔟)をNBI観察画像に対してアノテーションを行う。 ・人工知能ソフトウェアには、画像上の特定領域を検出する能力に長けた既存のアルゴリズムを利用する事で、精度の高い学習モデルの作成を行う。なお、研究分担者である徳安達士教授(福岡工業大学)の指導の下に人工知能ソフトウェアの開発環境を構築する。 ・開発した人工知能ソフトウェアを用いた検証実験を行うための倫理委員会の承認を得て、その後、検証実験を実施する。 ・人工知能によるNBI所見、熟練外科医による所見、術後病理深達度評価との一致率を検証するとともに、検出精度の向上および実用化に向けた課題抽出を行う。
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Causes of Carryover |
繰り越し額として共同研究者に104,160円が生じた。コロナ禍に伴い、ZoomやWebinarなどのWeb会議システムを用いてのミィーティングが多くなり、旅費等を使用しなかったためである。 研究開発においてFace to faceのミーティングは重要であり、コロナ禍も落ち着いてきたことから、次年度は対面での会議を是非とも実施したいと考え、次年度に使用する。
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