2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of AI for the drug therapy of hepatocellular carcinoma using medical image and immunogenomics
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21K07184
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
西田 直生志 近畿大学, 医学部, 教授 (60281755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
目加田 慶人 中京大学, 工学部, 教授 (00282377)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 肝細胞癌 / 薬物療法 / 予測モデル / 人工知能 / 遺伝子変異 / 腫瘍免疫微小環境 / Radiomics |
Outline of Annual Research Achievements |
肝細胞癌(肝癌)の遺伝子変異、病理組織、画像情報を用い、薬物療法の効果を予測するAIモデルの開発を試みた。154例の肝癌組織を用い、免疫チェックポイント分子の発現や遺伝子変異から肝癌を分類、その結果をTCGAからのデータを用いて確認した。PD-L1陽性発現、CD8+リンパ球浸潤、PI3K-Akt経路の活性型変異、b-カテニン経路活性型変異に基づきモデルを作成した。PD-1抗体治療を受けた34例の肝癌例をテストコホートとして解析し、CD8+リンパ球、PD-L1、b-カテニン活性化により作成したスコアは肝癌の抗PD-L1抗体の無増悪生存期間を層別化できた。 さらに、画像情報を用いてレンバチニブ治療後の病勢制御を予測するモデルも開発した。96例の肝癌患者のCT画像からRadiomics特徴量を抽出し、ニューラルネットワーク(NN)を用いて治療後の病勢制御を予測した。NNとLightGBMモデルを比較した結果、NNの方が適していることが示唆されました。NNモデルの平均正解率は0.58であった。 一方、このモデルでは、予測に対して有効でない特徴量が複数含まれており、さらなる精度向上のため、相互情報量を特徴量の関連性尺度として利用し、少ない特徴量で精度の高いモデルを作成することを試みた。患者情報とRadiomics特徴量の計119種の特徴量から腫瘍縮小効果の有無を判別する2値分類を行なった。その結果、特にRadiomics特徴量であるGLSZM(Gray Level Size Zone Matrix)が判別に有用であった。結果的に、モデルに用いる特徴量を4種まで削減しても先行研究やランダムな特徴量選択方法に比較して予測精度が向上した。 本研究によりは、肝癌治療において遺伝子や画像情報を組み合わせた治療効果予測モデルが作成可能であった。
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