2021 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of synergistic mechanisms in the combination of chemotherapy and PD-1/L1 inhibitors and exploration for novel therapeutic targets
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21K07247
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
小澤 雄一 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (50838498)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 信之 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (60298966)
洪 泰浩 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (80426519)
小柳 潤 和歌山県立医科大学, 医学部, 特別研究員 (80716069)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 非小細胞肺癌 / CD24 / PD-L1 / 化学療法 / 免疫チェックポイント阻害剤 / PD-1 / PBMC |
Outline of Annual Research Achievements |
免疫チェックポイント阻害剤(ICI)と殺細胞性抗がん剤(CTA)の併用療(ICI/CTA)、特に世界で最も広く進行期非小細胞肺癌学会で使用されるCarbopaltin, Pemetrexed, Pembrolizumab同時併用は、ICIの効果が乏しいPD-L1低発現(tumor proportion score(TPS) <50%)非小細胞肺癌(NSCLC)で、PD-L1高発現群に匹敵する高い抗腫瘍効果を示した点で画期的であり、現在の代表的な標準治療である。同様のICI/CTAは、今や胃がん、食道がん、胆管がん、乳がんの一部などでも有効性が確認されており、CTAが極めて優良な抗腫瘍免疫免疫調整薬であることは明らかである。しかし、この機序に関する研究は大変限られる。これらの機序の解明は新しいICI併用療法の標的発見にもつながりうるものであり、期待される。
本研究ではICI/CTA同時併用による免疫調整機序の解明を目的として、進行期NSCLCを対象とした前向き観察研究登録例の血清サイトカ イン解析(Day0, 2-4, 6-8, 6w)、組織CD24/CD47発現解析及び末梢血単核球細胞(PBMC)を用いたSingle cell RNA解析(Day 0, 6w)を行うことを計画した。 2019年11月から2022年2月にCarbopaltin, Pemetrexed, Pembrolizumab同時併用例は32例登録され、順調と考える。但しPBMCは2021年8月に研究計画書変更を変更してから新たに収集したため、5例に留まる。さらに、これらのうち腫瘍PD-L1高発現は1例のみであった。本研究では高発現、低発現3例ずつを解析し比較する計画であり、背景差を考えると5例ずつ以上の収集が望ましい。このため、解析の実施は予定よりやや遅れる見込みである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
検体収集、特にPBMC検体の収集が遅れていることが研究全体の遅れの理由となっている。 PBMC検体の収集が遅れた理由は、当初2021年4月を考えていたPBMC検体収集のための観察研究における研究計画書修正に想定より時間を要したことの影響が大きい。 これは、PBMC採取にあたり血液採取量が増えるため、患者負担を減らすためPBMC以外の採血量を減らすといった調整を要したためであり、やむを得ないと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年8月までに必要とするPBMC検体が集積されると考えており、検体が収集され次第、Single cell RNA解析を実施できるよう並行して準備を進める。 また、登録が現在のペース以上で継続できるよう、同観察研究の意義、そしてPBMC検体収集の意義・重要性を広く周知し協力を繰り返しお願する。
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Causes of Carryover |
研究全体の遅れにより、特に解析実施が遅れたことにより予算執行も遅れているため。
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