2023 Fiscal Year Annual Research Report
低酸素ストレスと脂肪化筋喪失・骨構造劣化:2型糖尿病の新たな骨脆弱性機序の探求
Project/Area Number |
21K07365
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
山本 昌弘 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 准教授 (50346392)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 椎体骨折 / 微細構造 / 大腿骨近位部 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は2型糖尿病患者が「骨密度が高くても骨折しやすい」ことを統計学的に立証し、「骨の質の低下」が骨脆弱性の病因であることを見いだした。本研究では、サルコペニア肥満に着想を得て、転倒要因となる立位姿勢の維持に重要な脊柱起立筋群が椎体と大腿骨を相互に連結していることに着目し、筋量低下状態では椎体と大腿骨を支持する筋力低下により椎体骨や大腿骨の構造に由来する骨質低下により骨折リスクが同時多発的に発症する病態を想起した。糖代謝障害環境下の代謝異常と関連する虚血応答とその調節因子に着目し、この構造劣化のような骨密度に現れない2型糖尿病の骨脆弱性の病態形成に対する低酸素ストレスの関与を明らかにすることを目的に研究を計画した。 男女各300名超の臨床情報、腹部CT画像および血液・尿検体を有する構築済みデータベースから、大腿骨近位部の骨密度画像を用いて三次元画像解析ソフトウエアにより生成した仮想大腿骨近位部の骨構造を解析し、高酸化ストレス状態と既存椎体骨折が有意に関連すること、またこの既存椎体骨折の存在者では大腿骨頚部外側部の骨密度非依存的構造的劣化が存在していること、およびサルコペニアの診断基準の要件である四肢骨格筋量の低下が大腿骨近位部の骨密度や骨構造劣化と有意に関連することを見いだした。 原発性骨粗鬆症では骨粗鬆症性骨折は連鎖的に生じ、最終的に大腿骨近位部骨折に至る。原発性骨粗鬆症よりも骨折リスクの高い糖尿病患者において今回の研究により、大腿骨近位部骨折に先行する既存椎体骨折者では大腿骨の構造劣化型骨質低下と酸化ストレス亢進の共存があり、骨質劣化型骨粗鬆症の病態形成の関与が考えられた。
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[Presentation] 当院における糖尿病啓発活動のアンケート調査による評価2023
Author(s)
後藤貴樹, 守田美和, 田中小百合, 石川万里子, 平井順子, 伊藤郁子, 竹内志津枝, 野津雅和, 山本昌弘, 直良浩司, 金﨑啓造
Organizer
第66回日本糖尿病学会年次集会
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[Presentation] バセドウ病治療中に脆弱性骨折をきたした症例についての検討2023
Author(s)
野津 雅和, 守田 美和, 矢本 琢真, 小林 茉利子, 槇野 裕文, 川北 恵美, 山尾 有加, 竹谷 海, 小川 典子, 山本 昌弘, 金﨑 啓造
Organizer
第66回日本甲状腺学会学術集会
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[Presentation] SGLT2阻害剤およびGLP-1受容体作動薬によりサルコペニア域への四肢骨格筋量減少をきたす2型糖尿病患者の特徴2023
Author(s)
野津雅和, 守田美和, 林義弘, 川北恵美, 小林茉利子, 槇野裕文, 矢本琢真, 四方田美和子, 山尾有加, 石原慎一郎, 山本昌弘, 金﨑 啓造
Organizer
第38回日本糖尿病合併症学会
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[Presentation] 原発性副甲状腺機能亢進症に合併する腎機能障害には尿細管リン再吸収率低下が関与する2023
Author(s)
矢本琢真, 野津雅和, 鬼山佳祐, 槙野裕文, 四方田美和子, 小林茉莉子, 川北恵美, 山尾有加, 石原慎一郎, 守田美和, 山本昌弘, 金﨑啓造
Organizer
第96回日本内分泌学会学術総会
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