2021 Fiscal Year Research-status Report
化学療法誘発性末梢神経障害の腫瘍神経免疫学的病態解析による定量評価法の開発
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21K07378
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
有泉 裕嗣 昭和大学, 医学部, 講師 (50621190)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角田 卓也 昭和大学, 医学部, 教授 (30275359)
吉村 清 昭和大学, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (30346564)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 神経損傷バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
化学療法誘発性末梢神経障害の容易かつ客観的な定量的評価法は未確立であり、現状は患者自己申告に依存している。血液検査による末梢神経障害の定量的評価法と重症化予想ツールを確立することを目的に、臨床研究を行った。 書面で同意を得た抗癌剤投与患者に、臨床情報と神経障害アンケートによる自覚症状調査を並行しながら、化学療法の投与サイクルごと経時的に、血液検体等を集積し凍結保存した。 凍結保存した血液検体を用いて、化学療法前後の神経損傷バイオマーカー候補となりうる分子の濃度変化を、ELISAキットで測定した。一部の分子に、化学療法の継続による濃度の増加または減少する傾向が確認された。神経損傷バイオマーカーや重症化予想因子を特定する為に、さらに症例集積を継続し、末梢神経障害の発現や重症度との関連を検証する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
臨床検体を用いる臨床観察研究については、臨床検体の集積と途中解析が順調に行えている。神経培養細胞モデル等を用いた基礎実験の検証は未達成である。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床検体による解析を中心に研究を継続予定である。血液検体と臨床情報の集積を継続するとともに、これまでの解析結果をもとに、論文発表などを予定している。
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Causes of Carryover |
臨床検体のELISAキットによる測定について、ELISAキットの浪費を避けるために検体集積と一括の測定を優先したこと、および、当該年度に予定していたヒト神経組織モデルによる基礎研究が達成できず、次年度使用額が生じた。 次年度使用額は2022年度交付額と合わせ、ELISAキットや研究試薬の購入に使用する計画である。
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