2023 Fiscal Year Annual Research Report
Relation between physical/psychiatric symptoms of irritable bowel syndrome and gluten sensitivity
Project/Area Number |
21K07381
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
前林 憲誠 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (10595317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 知穂 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (10648166)
山田 恒 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (20464646)
本山 美久仁 兵庫医科大学, 医学部, 博士研究員 (20873615)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | グルテン不耐症 / 過敏性腸症候群 / グルテン感受性 / 抗グリアジンIgG抗体 / グルテンフリー食 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、過敏性腸症候群(IBS)とグルテン感受性の関連性についての調査を行った。2020年~2023年に兵庫医科大学病院グルテン専門外来を受診したグルテン不耐症患者49名と、年齢と性別をマッチさせた健常対照群100名を対象とした。血中の抗グリアジンIgG抗体をELISA法で測定し、陽性をグルテン感受性とした。また、背景因子、IBS、身体/精神症状、IBSに伴うQOLなどを評価し、グルテン不耐症群のIBSあり/なし、健常群のIBSあり/なしの4群で比較した。グルテン不耐症患者の約6割がIBSの診断基準を満たし、グルテン不耐症の約4割、IBSの約4割がグルテン感受性であった。IBSとグルテン不耐症はオーバーラップしており、IBS患者の中に、自覚していない、または気づかれていないグルテン不耐症患者が含まれている可能性がある。そのためグルテン制限を行うことで症状が改善するIBS患者のマーカーとして、抗グリアジンIgG抗体が有用な可能性がある。IBSとグルテン不耐症の両方があると、IBSだけをもつ患者より、IBS-QOLが有意に低下しており生活への影響が大きく、身体症状が多く、不安も高い。また、消化器症状を呈する割合も高い傾向にある。IBS患者の診療においては、グルテン不耐症の存在を考慮するべきであることが分かった。2023年度は上記解析を行い、第25回神経消化器病学会で報告を行った。
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