2022 Fiscal Year Research-status Report
Understanding mechanism of next generation stem cell mobilization method through the conventional method.
Project/Area Number |
21K07386
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
横濱 章彦 群馬大学, 医学部附属病院, 准教授 (40323365)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関上 智美 群馬大学, 医学部附属病院, 医員 (00727753)
齋藤 貴之 群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (80375542)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 末梢血幹細胞動員 / G-CSF / CXCR2 / CXCR2リガンド / MMP9 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までの末梢血幹細胞動員を行うドナーにおけるMMP9の発現解析はヒト検体を用いた研究であったが、研究課題であるCXCR2リガンドの発現とCXCR2-MMP9のシグナル伝達によるMMP9発現の関連をリアルタイムで解析するため、2022年度はマウスを用いて末梢血幹細胞動員のモデルを作成した。G-CSF投与後にCXCR2リガンドの経時間的な発現変化について解析した。G-CSF投与により、末梢血のLineage(-)/c-kit(+)/Sca1(+)(LSK)細胞は徐々に増加し、5日目には48.5個/5000個ビーズとなりヒトと同様に経時間的な末梢血幹細胞動員が認められた。マウスCXCR2リガンドは、CXCL1, 2, 3, 5, 7, 15の6つが知られておりrealtime PCR法で解析した。その結果、G-CSF投与5日目に投与前と比べて有意と思われる2倍以上の発現の変化を認めたのは、CXCR1, 2, 3, 15の4つであり、CXCL5, 7にはほとんど変化は見られず、G-CSG投与による末梢血幹細胞動員においてはその役割は否定的だった。最も発現の変化が認められたのはCXCL15であり、投与前に約37倍に増加した。今までの末梢血幹細胞動員に重要とされていたCXCL2は8.1倍、CXCL1は3.6倍の増加であった。CXCL2, 3はG-CSF投与1日目で4.5倍ほどに発現増加の後、3日目には2倍程度まで減じ、その後増加に転じた。CXCL15は日毎に発現量が増した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究協力者である大学院生の健康上の理由があり、約1年程度研究が進まなかった。2022年度も当初は研究の遅れが目立ったが、実験方法の工夫をすることで徐々に研究が進行するようになった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、G-CSF投与後のマウス系統別のCXCR2リガンドの発現解析を行い、系統によるCXCR2リガンドの発現の違いと末梢血幹細胞動員数やMMP9発現を比べることで、マウスモデルにおける各リガンドの重要性を検証する。また、in vitroの実験では、ヒトで7つ、マウスで6つのCXCR2リガンドを好中球とインキュベートすることで、実際にはどのリガンドが最も効率的にMMP9の発現を誘導するかを解析し、現状の末梢血幹細胞動員と次世代型の幹細胞動員の理解を深め、より効率的な幹細胞動員を目指す。
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Causes of Carryover |
研究協力者である大学院生の協力が得られず、研究の進行がはかばかしくないため。
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