2021 Fiscal Year Research-status Report
Pathological involvement of endothelial alpha synuclein in age-related insulin resistance
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21K07389
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
鷹見 洋一 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (90621756)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中神 啓徳 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座教授 (20325369)
武田 朱公 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座准教授 (50784708)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | αシヌクレイン / 血管内皮 / 老化 / インスリン抵抗性 / 骨格筋 |
Outline of Annual Research Achievements |
①誘導型血管内皮特異的SNCAノックアウトマウス(SNCA FL/FL:VE-cadherin-CreERT2; iEC-SNCA KO)を作成し、既報告に従い、タモキシフェン(Tam)の腹腔内投与(62.5mg/kg、連続4日間)(Dev Cell. 2019; 48(2):151-166.)を行った。肺からはcollagenaseにてhomogenize後にCD31抗体を用いて、ECを回収し、Western Blotにて発現の低下を、コントロールをSNCAフロックスマウス(SNCAFL/FL)として確認したが、有意な低下が得られなかった。また、同時にゲノムを抽出し、LoxP siteのcleavageをPCRで確認したが、認められなかった。また、4-hydroxy-Tamを肺血管内皮初代培養細胞に添加すると、約半分の発現低下を認めたが、同様にLoxP siteのcleavageを認めなかった。これらは複数回施行したが、本研究で必要となる条件である血管内皮特異的なSNCAノックアウトマウスを樹立することはできなかった。 ②血管内皮のSNCAのloss-of-functionによりBACE1(Beta-site Amyloid Precursor Protein Cleaving Enzyme 1)が上昇することを見出し、血管内皮の細胞老化に伴うSNCAの発現低下が、血管内皮のAPP(Amyloid precursor protein)代謝に影響している可能性を見出した。このことが、血管内皮機能及び糖代謝に関連している可能性を想定しており、更なる検討予定としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
上述の如く、本研究で必須となる誘導型血管内皮特異的ノックアウトマウスを未だ確立できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
①iEC-SNCA KOについて:Tamの投与により、血管内皮にCreの発現があるかどうかの確認する。また、確認できた場合、初代培養血管内皮細胞にCreを強制発現することで、SNCAの発現が減弱するかを検討する。 ②Tie2-Cre(血管内皮ノックアウトマウス)、HBB-Cre(赤血球特異的ノックアウトマウス)及びVav1-iCre(骨髄特異的ノックアウトマウス)を用いて、SNCAが発現する末梢組織特異的ノックアウトマウスを作成し、糖代謝への関与を検討することを検討している。特に赤血球は循環血液中のSNCAを規定していると想定しており、液性因子としてのSNCAが血管内皮やインスリン標的臓器(脂肪、筋肉、肝臓)に作用して、糖代謝機能への関与している可能性がある。
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