2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of clinical test using new amino acid coloring method
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21K07394
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Research Institution | Kagawa Prefectural College of Health Sciences |
Principal Investigator |
徳原 康哲 香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 准教授 (60746329)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小原 一朗 徳島文理大学, 薬学部, 講師 (60581775)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | アミノ酸 / 次亜塩素酸ナトリウム五水和物 / 吸光度 / 臨床検査法 / トリプトファン / 亜硝酸 / アンモニア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,アミノ酸の新規発色法を開発し,生体試料中のアミノ酸を測定する臨床検査法への応用を目的とする.2022年度の主な研究成果を以下に示す. (1)アミノ酸の一つであるトリプトファンの新規発色法を考案した.希塩酸や次亜塩素酸ナトリウム五水和物等を用い,トリプトファン水溶液を赤褐色に発色させる方法を開発した.さらに,赤褐色に発色したトリプトファン水溶液は,520 nm付近にピークをもつ吸収曲線を示すことを明らかにした. (2)アミノ酸からアミノ基が脱離するとアンモニアが生成される.このように,アミノ酸とアンモニアは関連性があることから,アンモニアの検出法に関しても検討をおこなった.その結果,次亜塩素酸ナトリウム五水和物等を用い,アンモニア水を青色に発色させる方法を考案した.また,青色に変化したアンモニア水は,626 nmにピークをもつ吸収曲線を示した.さらに,この青色の色素をメタノールで抽出した試料を用い,LC-TOF-MSによる解析を行った結果,m/z 292に大きいイオンピークを示すマススペクトルが得られた. (3)アンモニア(NH3)は生物ろ過によって亜硝酸(HNO2)に分解されるなど,アンモニアは亜硝酸の生成源となる.そこで,亜硝酸に対する次亜塩素酸ナトリウム五水和物の影響を,分光法,定量試薬,そして試験紙を用いて解析した結果,次亜塩素酸ナトリウム五水和物の添加により,亜硝酸イオン(NO2-)は硝酸イオン(NO3-)に酸化されることを明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究を遂行するうえで,トリプトファンの発色法,アンモニアの発色方法,そして亜硝酸の酸化方法といった新たな研究成果を得ることができたため,研究テーマの探索に関しては順調に進展してる.さらに,本年度の計画であったアスコルビン酸等の共存物質の影響に関しては,発色性に作用する濃度を検討することができた.しかし,アミノ酸の発色機構については,化学反応式の解明までには至っていない.理由は,アミノ酸発色時に様々な構造式をもつ色素が生成されている可能性を示す結果を得たため,種々の化合物の同定に時間を要している.
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Strategy for Future Research Activity |
各アミノ酸水溶液を発色させ,色素を抽出し,核磁気共鳴分光法 (Nuclear magnetic resonance: NMR) により色素の構造解析を行う.さらに並行して,様々な色素を対照としてエレクトロスプレーイオン化質量分析法(Electrospray Ionization Mass Spectrometry;ESI-MS)による解析を実施し,マススペクトルを比較することで,発色液中に含まれる色素を同定する.
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Causes of Carryover |
研究計画がやや遅れているため、使用する予定であった消耗品費の繰越金が発生した。さらに、新型コロナウイルス感染症の影響により、参加を予定していた学会がオンライン開催だったため、国内旅費にも繰越金が発生した。学会や論文発表といった目的を達成するため、次年度に繰越金と併せて執行する予定である。
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Research Products
(5 results)