2023 Fiscal Year Annual Research Report
血清αシヌクレインシードに着眼したシヌクレイノパチーの病態解明と新規治療法の開発
Project/Area Number |
21K07424
|
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
波田野 琢 順天堂大学, 大学院医学研究科, 准教授 (60338390)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 真一 順天堂大学, 医学部, 助教 (40875944)
奥住 文美 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90826075)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | α-シヌクレイン / IP/RT-QuIC / パーキンソン病 / 多系統萎縮症 |
Outline of Annual Research Achievements |
α-シヌクレインの病原性βシートシード構造を血清検体から同定した。血清をα-シヌクレイン抗体(MJFF1)により、免疫沈降を行い、その後RT-QuICにより増幅させて同定した。第一および第二コホートにおいて、IP/RT-QuICはパーキンソン病とコントロールの鑑別に高い診断能を示した(曲線下面積(AUC): 0.96(95%信頼区間(CI)0.95-0.99)/AUC:0.93(95%信頼区間(CI)0.84-1.00))。また、MSAとコントロールについては診断精度は落ちるが、明らかに陽性の症例が多かった(AUC: 0.64(95%信頼区間0.49-0.79)/AUC: 0.73(95%CI 0.49-0.98))。タウオパチーでは陽性率が低く、遺伝性パーキンソン病であるPARK2は陽性症例はいなかった。また、Luxenbergとの共同研究により、盲検化された外部コホートにおいて、パーキンソン病(AUC:0.86(95%CI 0.74-0.99))および多系統萎縮症(AUC:0.80(95%CI 0.65-0.97))とコントロールとの鑑別において高い診断能を示した。さらに、増幅されたシードが疾患特異的な特性を維持しており、パーキンソン病患者と多系統萎縮症患者から得られたから得られたサンプルの線維構造解析で鑑別することが可能であった。さらに細胞アッセイ系を開発し、各疾患から得られたα-シヌクレインシードを導入すると異なる凝集体を形成した。このシードをマウス脳内に注入すると神経回路を通して伝播するが、パーキンソン病と多系統萎縮症で様式が異なることを示した。これらの結果は5月29日付でNature Medicineに掲載された。 病理学的に確定診断された症例に対して、全身臓器からRT-QuIC法を行い、シードを同定した。 パラビオーシスについてはIVISにより評価系を構築した。
|
-
-
-
[Journal Article] Propagative α-synuclein seeds as serum biomarkers for synucleinopathies2023
Author(s)
Okuzumi A, Hatano T, Matsumoto G, Nojiri S, Ueno S-I, Imamichi-Tatano Y, Kimura H, Kakuta S, Kondo A, Fukuhara T, Li Y, Funayama M, Saiki S, Taniguchi D, Tsunemi T, McIntyre D, Gerardy JJ, Mittelbronn M, Kruger R, Uchiyama Y, Nukina N, Hattori N
-
Journal Title
Nature Medicine
Volume: 29
Pages: 1448~1455
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
-
-
-
-
-