2022 Fiscal Year Research-status Report
脳アミロイド血管症:ペントラキシン3を標的とした新規治療法の開発
Project/Area Number |
21K07433
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
新堂 晃大 三重大学, 医学系研究科, 教授 (60422820)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松山 裕文 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (80750025)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 脳アミロイド血管症 / アルツハイマー病 / 血液脳関門 / ペントラキシン3 / アストロサイト |
Outline of Annual Research Achievements |
血管内皮の障害マーカーとして臨床上報告されているペントラキシン3(pentraxin 3, PTX3)、脳内においては血管内庇のみならずアストロサイトでの発現を認める。障害マーカーとして報告されるのみでなく、血管内皮保護作用と血管新生抑制作用を有することが明らかになった。アルツハイマー病の患者では、様々な程度の脳アミロイド血管症を高率に合併することが判明している。 脳アミロイド血管症モデルマウス(Tachida Y, Shindo A, et al. J Biol Chem. 2022)を用いて、PTX3の発現を確認した。脳アミロイド血管症モデルでも血管内皮においてPTX3の発現を認め、さらにアストロサイトでも発現を認めている。さらに脳アミロイド血管症モデルに対し慢性脳低灌流負荷を行うことで、出血性病変の増悪を確認している。またPTX3発現細胞の確認を行い、慢性脳低灌流負荷による変化を確認している。 一方、in vitroの系ではラット神経幹細胞やアストロサイト初代培養に対して塩化コバルト(CoCl2)の投与により慢性低酸素ストレスを与え、PTX3発現を確認している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
モデルマウスの繁殖に時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、in vivoおよびin vivoの系における研究を同時に行っている。 さらにrecombinant PTX3投与による治療効果を確認していく予定である。
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Causes of Carryover |
マウス繁殖に時間を要し、そのため薬品使用が予定よりも少なくなったため。現在はマウス数が確保されており、今後は予定の薬品を購入し研究を行う。
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