2021 Fiscal Year Research-status Report
Identification of predictive indices and investigation of mechanisms for individual differences in the ability to control brain activity
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21K07521
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
高村 真広 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (50720653)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ニューロフィードバック / 安静時脳活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的はニューロフィードバック訓練において観察される脳活動制御能力の個人差について、脳MRIデータの解析にもとづき、その個人差に関連する脳領域、および脳活動特性を同定し、脳活動制御能力を規定するメカニズムを検討することであった。 研究代表者がこれまでに関与した共同研究において、安静時fMRIデータと機械学習をもちいた検討から、ニューロフィードバックにおける脳活動制御に重要な脳領域として、後部帯状回を中心とする少数のノードが特定された。本研究課題においては、これらのノードが安静時に示す動的特性と脳活動制御能力との関連を検討することで、ニューロフィードバックにおける脳活動制御にとって重要な動的特性を特定することを試みた。 安静時脳活動の動的特性の解析は、エネルギー地形解析という手法を用いて実施した。この手法は、時間とともに変化する脳の活動パターンを要約し、個人の脳活動における動的な状態遷移の特性を検討可能にするものである。当該年度の研究では、エネルギー地形解析で検出される脳の動的特性がメランコリックうつ病患者と健常対照群の間で異なることを示した。この成果は、この解析手法が脳活動の動的特性の個人差の検出に適していることを示唆するものである。そして、脳の重要ノードにおける安静時脳活動データにエネルギー地形解析を適用し、個人の脳活動制御能力との関連を見出した。 これらの研究成果から、個人の脳活動の動的特性と脳活動制御能力の関連性との検討において、その動的特性が重要となる脳領域を特定することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究目的を達成するための解析は予定通りに進行しており、今後の研究計画を進めるための成果を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
異なる解析手法による検討を追加して、さらなるメカニズムの検討を行う。その成果を論文化して発信する。
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