2023 Fiscal Year Annual Research Report
久山町高齢住民における認知症の実態とその時代的変化の解明に関する横断・縦断研究
Project/Area Number |
21K07522
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
小原 知之 九州大学, 大学病院, 講師 (20623630)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 大悟 福岡看護大学, 看護学部, 准教授 (10596828)
中尾 智博 九州大学, 医学研究院, 教授 (50423554)
二宮 利治 九州大学, 医学研究院, 教授 (30571765)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 認知症有病率 / 認知症発症率 / 予後 |
Outline of Annual Research Achievements |
福岡県久山町在住の65歳以上の住民を対象に、1985年、1992年、1998年、2005年、2012年、2017年、2022年の7回にわたり認知症の横断調査を実施した。また、1988年(n=803)、2002年(n=1,231)、2012年(n=1,521)の健診を受診した認知症のない65歳以上の住民からなる3つのコホートを設定し、それぞれを10年間追跡した。認知症有病率の時代的変化は、ロジスティック回帰モデルを用いて検証した。また、Cox比例ハザードモデルを用いて認知症の年齢・性別調整した罹患率と生存率を各コホート間で比較した。 認知症の粗有病率は1985年から2012年まで経時的に増加した(1985年6.7%、1992年5.7%、1998年7.1%、2005年12.5%、2012年17.9%、p for trend <0.01)。しかし、2012年以降、認知症の粗有病率は2022年まで経時的に減少した(2012年17.9%、2017年15.6%、2022年11.9%、p for trend <0.01)。これらの時代的変化は、世界基準人口を用いて年齢を標準化しても変わらなかった。 つぎに認知症の罹患率と予後の時代的変化を検討した。性・年齢調整した認知症の罹患率は1988年のコホートから2002年のコホートまで有意に増加したが(調整ハザード比[aHR]=1.7、95%信頼区間[CI]=1.5-2.2)、2002年コホートから2012年コホートにかけて認知症の罹患率は有意に減少した(aHR=0.6、95%CI=0.5-0.7)。認知症の5年生存率(性・年齢調整)は、1988年コホートの47.3%から2002年コホート65.2%まで有意に改善したが(p<0.01)、2012年コホートは58.3%と近年の生存率に経年変化は認められなかった(p= 0.39)。
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Research Products
(14 results)
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[Journal Article] CKD, Brain Atrophy, and White Matter Lesion Volume: The Japan Prospective Studies Collaboration for Aging and Dementia2023
Author(s)
Maki K, Ohara T, Hata J, Shibata M, Hirabayashi N, Honda T, Sakata S, Furuta Y, Akiyama M, Yamasaki K, Tatewaki Y, Taki Y, Kitazono T, Mikami T, Maeda T, Ono K, Mimura M, Nakashima K, Iga JI, Takebayashi M, Ninomiya T, JPSC-AD group.
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Journal Title
Kidney Medicine
Volume: 5
Pages: 100593~100593
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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