2021 Fiscal Year Research-status Report
Clinical use for calcium phosphate cement paste marker in breast cancer and prostate cancer
Project/Area Number |
21K07570
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
荻野 伊知朗 横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 准教授 (20275035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
幡多 政治 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (60285145)
三好 康秀 横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 准教授 (60336550)
成井 一隆 横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 講師 (70468172)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | リン酸カルシウムペースト / 乳がん / 前立腺がん |
Outline of Annual Research Achievements |
術前化学療法後の乳がん温存療法に対するリン酸カルシウムペーストマーカー(CPCM)注入のランダム化比較試験が2018年11月2日に認定臨床委員会に承認され、2019年5月より開始された(jRCTs 032180042)。現在まで14名に説明文章を用いて試験の参加を求めた結果、12名が参加している。大学よりコロナ感染症のため、研究目的だけ来院を禁じられた。そのため、参加者を募ることができなかった時期もあった。抗がん剤使用説明時に挿入が可能となり、研究再開が可能となった。症例を多く集めるため、術前化学療法後、温存療法が可能な全患者を特定臨床研究参加適応とすることとした。二人の乳腺外科医が挿入を担当しているが、挿入時の注意点など技術面が確定し、容易に注入することができるようになった。 前立腺のCPCMに関しては、デスポーザル超音波穿刺針(クリエートメディック社)18ゲージ及び19ゲージそれぞれ長さ20cmを使用して、超音波下の挿入試験を鶏肉で行った。その結果18ゲージを用いて注入することで0.2-0.3ccのリン酸カルシウムペーストマーカー(CPCM))注入が可能となった。市販の刺入針を用いて刺入することを可能となったが、ここで一つ問題に直面することとなった。市販の金マーカーを前立腺に刺入した患者でマーカーが尿道に挿入されたため、排尿障害を起こした。このような症例は、2021年になって初めて経験した。この症例は内視鏡にて金マーカーを摘出できたが、CPCMの場合このような状況で対応できない可能性である。安全に研究が行える方策を考える必要があると考えられ、適切な研究環境を吟味することとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当大学の次世代臨床研究センターからは、類似の新たな特定臨床研究を開始するためには、現在行っている乳がんの臨床研究を終了させることが先決であると指導された。また、市販の金マーカーを前立腺に刺入した患者で、マーカーが尿道に挿入されたため、排尿障害を起こした。このような症例は、2021年になって初めて発生した。この症例は内視鏡にて金マーカーを摘出できたが、リン酸カルシウムペーストマーカーの場合このような状況で対応できない可能性であるため、安全に研究が行える方策を考える必要がある。これらのため研究が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究者の所属している横浜市立大学附属センター病院にも刺入可能な泌尿科医はいる。しかしながら、倫理委員会で承認されるためには、安全で行える泌尿科医と刺入施設が必要となる。横浜市立大学附属病院では、前立腺小線源治療を行っているため、最適の施設候補と考えている。研究が安全に行われるための準備を研究分担者で横浜市立大学附属病院主任教授である幡多政治が行っている。
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Causes of Carryover |
術前化学療法後の乳がん温存療法に対するリン酸カルシウムペーストマーカー(CPCM)注入のランダム化比較試験を優先する必要があった。しかしながら、コロナ感染症蔓延のため、研究が中断し、次年度に延長する必要があった。
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