2021 Fiscal Year Research-status Report
Establishing prognostic factors of diabetes mellitus patients using 320-row comprehensive cardiac CT
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21K07573
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
富澤 信夫 順天堂大学, 医学部, 准教授 (60728509)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 進一郎 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70385871)
三田 智也 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90532557)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 包括的心臓CT / 心筋血流量 / Renkin-Crone補正 / Maximal upslope法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度では320列CTを用いた包括的心臓CTにおける撮影プロトコルの最適化を行い、最新のAI再構成を併用することで、12 mSv程度と妥当な被ばく量で飛行可能となった。加えて、心筋血流量の評価も行った。 CTPから算出される心筋血流量(myocardial blood flow; MBF)の計算法には複数あり、maximal upslope法、deconvolution法、one compartment法の3通りが使用されている。今後、心筋血流量を標準化する上では、異なる計算法でも同様の結果が得られるようにすることが重要である。そこで、令和3年度では、dynamic CTPを行った17名の患者を対象に、one compartment法にRenkin-Crone補正を行ったMBFをgolden standardとし、maximal upslope法で算出されたMBFから補正する式を対数補正による手法で導出した。補正前後のMBFをBland-Altman解析で評価した。その結果、安静時では補正前に過大評価であったMBF(mean difference (MD)=0.95, 95%CI: 0.78-1.12, p<0.05)が補正後には解消された(MD = 0.05, 95%CI: -0.09-0.20, p=0.43)。一方、負荷時では補正前に過小評価であったMBF(MD = -0.84, 95% CI: -1.57--0.11, p=0.03)が、補正後には解消された(MD = -0.02, 95% CI: -0.93-0.89, p=0.96)。 Maximal upslope法は他の計算法と比較して、計算に係る時間が短く済むため、適切な補正式を導くことができれば、解析に係る時間が短縮可能である。本年度の研究結果はdynamic CTPの汎用性を高めることに資するものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
COVID-19感染症のため、当初の予定より患者のリクルートは遅れてはいるものの、撮影プロトコルの確立は完了しており、また、心筋血流の解析でも有意な結果を得られており、研究としては順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度では、包括的心臓CTを低被ばくで行う手法が確立でき、さらに算出された心筋血流量の標準化に向けて重要な一歩を踏めた。 令和4年度以降では、糖尿病患者における心筋血流量で異常を示す患者の頻度や特徴を調査し、収縮能や心筋ストレイン、細胞外液分画などといったその他のパラメータとの関連性を究明する。この結果、包括的心臓CTから将来の心血管イベントにつながる新たな危険因子を探索することにつなげる。
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Causes of Carryover |
今年度ではCOVID-19の影響により、海外出張の代わりにオンライン学会参加となったため、当初予定より費用が少なくなった。次年度は海外出張も復活する見込みのため、繰り越し分と合わせて使用する予定である。
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Research Products
(3 results)