2021 Fiscal Year Research-status Report
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21K07574
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
松本 伸行 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (60300951)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 由美子 上智大学, 理工学部, 准教授 (20295546)
南部 伸孝 上智大学, 理工学部, 教授 (00249955)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 造影剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では我々が開発している肝腎に系統からの排泄を可能とする新規造影剤の特性を明らかにするため、新たな造影剤候補物質KOG-1の合成に取り組んでいる。これまでに作成したMEG-3およびMEG-4は、ガラクトース残基が3個結合している。これらを合成するため、ガラクトースにリンカーとなるエチレングリコール鎖を導入した後、トリヨードベンゼン部と結合させ、合成していた。エチレングリコール単位を延長したKOG-1の合成において同様の方法を用いたが、ガラクトースのアセチル保護体との結合反応にて、目的の生成物は確認できたものの、非常に低収率であった。そこで経路を変更し、先にトリヨードベンゼンにエチレングリコール鎖を導入した。今後、ガラクトースのアセチル保護体を結合させ、脱アセチル化してKOG-1の合成を完成させる。ガラクトース残基が1個結合したMEG-2についても、同様の改良合成法にて、トリヨードベンゼン部にエチレングリコール鎖を導入した。今後、MEG-4についても同様の経路にて合成を進め、効率化を目指す。 また一方で、KOG-1の水溶液中での分子動力学シミュレーションを行った。3つの側鎖は互いに相互作用することなく、独立して水和を受け、この分子は、固化、沈殿することなく、水に溶解することが分かった。側鎖のエチレングリコール鎖が折りたたまった配座を取ることもあるが、速やかに再度展開・伸長する。さらに、KOG-1のガラストース間の距離の最大値は17オングストローム以上であると見積もられ、15-25オングストロームの距離を持って存在する3つのレセプター結合部位に3つのガラクトース残基がそれぞれ同時に結合可能と予想された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでに合成したMEG-1,MEG-2,MEG-3,MEG-4,RYO-2に加え、KOG-1, PK-1,PK-2の3個の新規化合物を合成する計画を立てていたが、従来の合成方法では収率がひくく、目的化合物が十分に合成できていない。 一方で、分子動力学的シミュレーションは期待通りの結果を得ることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
KOG-1合成方法の検討過程において、過去に合成したMEGシリーズを含めて高い収率を期待できる経路が見つかったので、新規合成経路の開発を通し、新規造影剤候補物質の合成を進めていく。 また、他の候補物質についても分子動力学的シミュレーションをおこなっていく。
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Causes of Carryover |
新規造影剤候補物質としてKOG-1, KP-1, KP-2を合成する予定であったがKP-1, KP-2の収率が想定以上に悪く、特性検討に十分な量の化合物を得ることができなかったため。次年度は新規合成経路の開発と、新規候補物質の特性検討に使用していく。
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