2021 Fiscal Year Research-status Report
The application of Eye-tracking System in Mammography Positioning Training
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21K07585
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
山品 博子 福島県立医科大学, 保健科学部, 講師 (00726242)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | マンモグラフィ / ポジショニング技術 / 視線解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,技術伝承の難しいポジショニング技術の学習支援を構築することを目的とし、アイトラッキングシステムを用いて、マンモグラフィ撮影時のポジショニング手技中の術者の視線挙動を分析し、熟練者と初学者のポジショニング技術の差異を可視化するとともに、熟練者の定量化した視線データを用い、視線に基づく技術伝承の効果を検証しようとする研究である。 申請時の計画では、フェーズ1「熟練度別のポジショニング中の注視点の比較」、および、フェーズ2「熟練者の定量化した視線データを用いた技術伝承の効果検証」、これら2つのフェーズから構成されており、2021年度はフェーズ1について、熟練度を1年未満、1年以上5年未満、5年以上の3つにグループ分けし,それぞれ10名ずつについてデータ収集する予定であった。 しかしながら、コロナウイルス感染拡大および研究代表者の所属先変更によって、十分な研究環境が整わず、データ収集開始が年度末まで遅れた。診療放射線技師4名について、協力が得られた医療機関にてデータ収集を行ったところ、マンモグラフィ装置のプラスチック面からの反射などで視線データがうまく取得できず、良いデータが得られなかった。 また、過去の研究と比較し、現在、多くの医療機関ではマンモグラフィ装置の乳房支持台にはFPDと呼ばれる受像器を備えているものが多く、その乳房支持台の大きさによってポジショニング技術にも差異が生じる可能性が示唆された。さらに、模擬患者についても、医療従事者に模擬患者となってもらいデータ収集を行ったが、マンモグラフィ検査の知識がある者の場合、術者の期待する体位や姿勢を取る傾向が見受けられた。 そこで、次年度以降、術者との身長差や体格も考慮して模擬患者を設定し、その他の研究環境も再度精査してデータ収集を行う必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
所属変更に伴い、研究に使用していた視線検出機器の新規購入が必要となったが、研究費が不足し購入ができず、大幅に研究の進行が遅れた。また、コロナの第5波、6波の影響で、被験者のリクルートが困難になったことことも遅れの一因となった。 2月より、データ収集を再開したものの、年度単位での遅れが見込まれる。
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Strategy for Future Research Activity |
フェーズ1に関するデータ収集を再度行う。なお、引き続き、研究実施者の医療機関への立ち入り制限および被験者の他施設への立ち入りが制限されことも予測されることから、その場合には、過去に行った熟練者の視線データを用い、医療機関に従事する診療放射線技師ではなく、学生を対象として、ポジショニング技術の変化に関する比較検討に変更する予定である。
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Causes of Carryover |
科研費では予定していた装置が購入できず、また予定していたデータ収集などが行えず、予定を下回る支出となった。本年度は視線計測装置の無線システムや解析ソフトおよび被験者への謝金などに使用する。
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