2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of diagnostic aid system for detection of abnormalities on chest X-ray
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21K07638
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
沖崎 貴琢 旭川医科大学, 医学部, 教授 (10322893)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 理寛 旭川医科大学, 医学部, 講師 (00516776)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 胸部X線写真 / 異常所見検出 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺疾患の評価の際、胸部単純X線撮影は最初のアプローチの一つとして良く用いられている。適切な治療を最適のタイミングで提供するためには異常所見を認識することが肝要であるが、画像診断専門医や呼吸器内科医は膨大な業務量に忙殺され、胸部単純X線の読影に十分な時間が確保できない状況が一般化しつつある。我々は肺野領域を自動抽出する技術を開発したが、本研究ではこれを更に発展させ、肺野の異常所見を自動検出するコンピュータ・アルゴリズムの開発を目指す。 初年度である2021年では、まず2020年に我々が開発した肺野輪郭抽出法(特願2020-137637)を用いて胸部単純X線画像から肺野を自動抽出した。この際には判別分析法を応用したアルゴリズムを用いた。その後、抽出された肺野に対して視覚的に異常所見の検出の妨げとなる肋骨・鎖骨などの骨構造を自動検出し、骨を仮想的に除去した骨透過処理画像を生成する基本アルゴリズムの開発を行った。人工知能による同様の処理は他にも報告が見られるが、統計学的な演算によってこの処理を実装可能となったことから、教師データを必要としないという点で有用性があると考えられる。またこの処理によって肺野の異常所見を検出する最初のステップを実行することができるようになった。同時にこのアルゴリズムを実装したプロトタイプのソフトウェア開発を行い、開発アルゴリズムの実用性の初期検証を行った。アルゴリズム開発はかなり難航したが、最初のアルゴリズムの開発に成功し、2022年3月28日付けで基本技術に関する特許(特願2022-051278)を出願した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
基本アルゴリズムの開発は当初の予定よりも少し遅れている。技術的に解決しなければならない問題が当初の見込みよりも多く存在し、またその解決にかなりの困難を伴ったためである。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、最適パラメータの調整などを含めてプロトタイプソフトウェアの開発を進め、臨床データの解析に用いることが可能なレベルまで完成度を高めた後、更に研究を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
コロナウイルスの蔓延によって学会での情報収集が一部困難であった。また、アルゴリズムの開発にも難航したことから、全体に計画がやや遅延したことも繰越となった理由である。
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Research Products
(1 results)