2021 Fiscal Year Research-status Report
CT検査における多発脳動脈瘤を有するくも膜下出血の破裂瘤特定支援システムの開発
Project/Area Number |
21K07649
|
Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
高橋 規之 福島県立医科大学, 保健科学部, 教授 (90595076)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 多発脳動脈瘤 |
Outline of Annual Research Achievements |
単純CT画像上のくも膜下出血分布から破裂瘤部位を推定する手法の開発に着手した.深層学習により破裂瘤部位を推定する手法を用いるため,畳み込みニューラルネットワークに入力する画像の作成方法を2つ検討した.1つは3枚の白黒画像を合成して1枚のRGB画像に合成する手法であった(1).2つ目は全脳を含む複数の連続スライスを入力画像とするものであった(2).CT画像上の脳形態は個人で大きく異なるため,両入力画像ともオリジナルCT画像の個々の脳形態をアトラス変換して脳形態の標準化を行った.脳形態標準化により,深層学習において画像情報からの特徴量抽出を容易にすることを目的とした.(1)では標準化された脳内に9つの関心領域を設定して抽出し,9つの領域を3個ずつ3枚の白黒画像に貼り付けRGB合成画像を作成した.9つの関心領域により,CT画像上の出血分布と脳形態変化を深層学習させることを狙いとした.(2)では,全脳内の出血分布と脳形態変化を深層学習の1つの手法であるLong-Short-Term-Memory(LSTM)を用いることを想定し,全自動で脳形態標準化された画像を入力画像とするプログラムを開発した.手法の開発と並行して,くも膜下出血症例のCT画像の収集を進めている.現在,秋田県立循環器・脳脊髄センターにおいて2013年から撮影されたくも膜下出血のCT画像を,247例収集した.この中から単発の脳動脈例と多発例の動脈瘤症例の選別を行った.さらに2020年以降のCT画像収集も進めている状況である.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
くも膜下出血症例のCT画像データ収集が遅れている. 新型コロナウィルス感染拡大に伴う行動規制のため,データ収集を行っている秋田県立循環器・脳脊髄センターへの訪問が今年度は一回にとどまったため.
|
Strategy for Future Research Activity |
くも膜下出血症例のCT画像の数をできる限り増やし,破裂動脈瘤の位置推定のための深層学習ネットワークを構築して,速やかに本手法の推定能力を評価することを考えている.
|
Causes of Carryover |
新型コロナ感染症拡大の影響で,計画していた複数の学会に参加できなかったため.
|