2023 Fiscal Year Research-status Report
Thorough elucidation of Denonvilliers' fascia to achieve 0% rectal disorder in prostate cancer radiotherapy
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21K07650
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
荻野 浩幸 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (60315885)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 前立腺がん / 放射線治療 / ハイドロゲルスペーサー |
Outline of Annual Research Achievements |
前立腺癌に対する陽子線治療施行した2000例の画像データベースを用いてハイドロゲルの注入パターンの解析を行うとともに、有害事象発生頻度を算出した。その結果有害事象の発生頻度はCTC-AE ver5に基づいた集計ではグレード2は排尿障害0.3%、疼痛0.2%、痔の悪化0.2%、感染0.05%と全体に低率であることを明らかにすることができた。従来の報告が200-300例程度の比較的規模の小さな調査であったのに対し、2000例での調査を行うことができ、0.1%以下の稀な有害事象の発生頻度を明らかにすることができた。 ハイドロゲル注入後のMRIを用いた画像データベースの検討では、前立腺と直腸の距離が底部では12.3+/-4.3mm、正中部では12.3+/-3.3mm、尖部では9.3+/-3.3mmで、当初想定していた十分な距離が 98%以上の症例で実現できており、ハイドロゲルの注入により直腸線量の十分な低減が図れることが大規模な検討でも明らかとなった。 その一方で、注入したハイドロゲルの50%以上が血管内に迷入している症例が約1%に見られることも明らかとなった。血管内に注入されたハイドロゲルの分布は様々であり、直腸粘膜面に及ぶ症例や前立腺周囲静脈叢に広く分布する症例、精嚢腺周囲の静脈巣に分布する症例などがあることが判明した。 これまでデノビエ筋膜周囲静脈叢へのハイドロゲルが迷入する少数症例の報告はあったが、分布のパターン化をした報告はなく、これらの成果を第36回日本放射線腫瘍学会で報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまで画像解析と有害事象発生率の実態調査を行ってきたが、症例数が多いため画像データベース作成と解析にやや時間を要してしまい全体の進捗はやや遅れているが、画像ベースの構築を行う途中で微細血管構造のMRIによる検出精度などの検討を行うことができ、より精緻なデータベース構築を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの成果は学会発表としてまとめることができたため、今後はハイドロゲルの血管内迷入の範囲と有害事象の相関関係などを解析することで、今回の研究目的であるハイドロゲル注入時の有害事象対策法の開発を模索していく予定である。
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Causes of Carryover |
症例数が2000例と多く解析に時間を要したため、今後の統計処理などを含めた研究成果発表等のための費用を持ち越す形となった。
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