2021 Fiscal Year Research-status Report
膵癌に対する重粒子線治療の時間的・空間的最適化に関する研究
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21K07667
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
岡本 雅彦 群馬大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (10451725)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 膵癌 / 重粒子治療 / 線量増加 |
Outline of Annual Research Achievements |
(2021年度)膵癌重粒子線治療後再発の現状調査と線量増加に向けた方法開発: 1.2013年7月より021年6月に当院で重粒子治療を行った膵癌症例111例について、予後調査を改めて行い、生存状況、局所再発状況、遠隔再発状況、後治療についての成績を確認した。臨床成績についての論文を執筆し、投稿準備の最終段階である。 2.前述の111例の中から長期(治療後1年)経過後の再発症例6例をピックアップし、その再発時のCTを重粒子線 治療時のCTと重ね合わせを行い、その位置関係を明らかとした。再発腫瘍の多くはは十分に重粒子が照射されている領域から再発しており、現在の55.2Gy(RBE)では不十分であることが推察された。 3.不足していると考えられる局所への重粒子の線量増加するための手法として、Filed in Field法による原発腫瘍巣のみへのboost照射法を立案し、実際の症例を用いて仮想プランを作成し、周囲のリスク臓器への線量増加を検証した。腫瘍の存在部位によりリスク臓器の線量増加が異なることがわかり、より安全に線量増加を行うために腫瘍の存在部位ごとに適切な照射パターンを作成することの必要性が判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初は2022年度に実施予定であった照射技法の開発のスタート部分が実施できており、進捗は順調であると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
膵癌はその発生部位や周囲臓器との位置関係が症例ごとに異なるため、線量増加手法の開発には症例数を増やして検討することが必要である。 今後は実際に症例を治療していくなかで、適宜仮想の線量増加照射プランを作成し、その一般化と手法の確立を目指していく。
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Causes of Carryover |
物品購入費の端数として2890円が残ったため、次年度使用額とした。 額としては多くなく、元来の予定通り旅費、物品費として使用する予定である。
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Research Products
(1 results)