2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of visualization system on irradiated dose distribution in radiotherapy
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21K07685
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
花田 剛士 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (30571054)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 智之 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (10276181)
大橋 俊夫 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (70327641)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 放射線治療 / 陽電子生成 / 消滅γ線 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,患者体内の線量投与領域を治療ビーム照射中にリアルタイムでモニタリングして可視化する評価機構の基盤を研究開発し,次世代型治療支援システムの技術・機器の基盤構築を目指している. 当該年度は,モンテカルロシミュレーションによる放射線輸送計算を展開するため,既存の計算環境を拡張した.具体的には,Geant4ツールキットを使用して放射線治療装置であるリニアックの簡易的なヘッド構造を設計した.モンテカルロシミュレーションによる治療ビームの構築に際しては,ベンダーから提供されている各エネルギーの治療ビームに対応した位相空間情報を利用した.実際のリニアックから出力される標準条件の治療ビームによる物理量の実測値と比較して,構築したモンテカルロシミュレーションによる治療ビームの理論計算値の妥当性を検証した.また,WindowsのOS下でマルチスレッドによる並列化処理が行えるように,既存のプログラムコードを改良し,計算処理速度の向上を図り,算出した理論計算値の精度を高めていった. 上記に並行して,放射性核種である22Naの線源を使用して計測装置の信号調整を行い,先行研究で行われたリニアックによるビーム照射中のバックグランド信号を計測,取得したエネルギースペクトルの再現性を確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Geant4ツールキットを使用したモンテカルロシミュレーションにより,理論上のビーム照射空間を提供するソフトウェアの製作に目処がついた.
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Strategy for Future Research Activity |
来年度の推進方策として,リニアックの治療ビームから発生する消滅ガンマ線の測定を外部の研究機関と協力して開始し,製作したソフトウェアによりバックグランドの発生機序や空間中の輸送経路,検出器に入射するエネルギー構成などを詳細に解析する.そまた研究成果を国内,国外の学会などで報告する.
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Causes of Carryover |
(理由)コロナ禍により,予定していた学会などに参加できなかったため. (使用計画)消耗品の購入,国内旅費,学会参加費
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