2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of ultra super high resolution CT for fine anatomical structures of lung and bone
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21K07698
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
市川 勝弘 金沢大学, 保健学系, 教授 (40402630)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | CT装置 / 極超高解像度 / 解像特性 / 線量 / 検出器 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、開発した極超高解像度CT装置により胸部ファントム(京都科学N-1)撮影と健常ボランティアの撮影を行なった。胸部ファントム撮影では、 0.25 mmの検出器を有する臨床機であるCT装置(Canon Aquillion Precision)でも同線量で撮影し、本装置との比較を行った。2つの装置の線量はともに12mGyとして、臨床機では最小スライス厚である0.25mmで再構成した。ワイヤーファントムで測定した臨床機の5%MTFは、0.24cycles/mmであったが、本装置の4.05 cycles/mmより明らか劣った。しかし、ノイズ量は、本装置のボクセルサイズが0.1mm以下であることから、ボクセルあたりの利用フォトン数(線量)が減少することで、本装置が3倍ほど大きくなった。ただし、高い解像度により、ファントム内の微細な構造の描出能は明らかに本装置が優れ、その画像から開発した装置の高いポテンシャルを確信するに至った。健常ボランティア2名の撮影を倫理承認を受けた上で実施した結果、ファントム同様にこれまでと次元の異なるまさしく極超高解像度の肺のCT画像の取得が可能となった。画像から細気管支が描出されているのがわかり、これまで描出し得なかった末梢の動静脈がすべて観察できた。しかし、ノイズ量が大きいことにより描出能が制限されていることも確認され、X線装置の出力アップとともにノイズ低減再構成についてさらに検討する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
装置の開発も終了しており,それを用いてファントム撮影とボランティアの撮影を実施できた.また当初の計画した性能に近いレベルが確認できていることから,順調に進展していると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となるため、研究成果の報告のために日本放射線技術学会で口述発表を行い、北米放射線学会に演題応募する。また並行してインパクトファクタのある英語論文誌に投稿する。
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Causes of Carryover |
2023年度において使用した結果、残った額に見合った必要物品が無かったため、次年度使用額が生じた。研究成果の発表のための学会参加における旅費や宿泊が高騰しているため、それに充当することと、英語論文添削費用に当てる予定である。
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