2022 Fiscal Year Research-status Report
腫瘍内微小環境を考慮したエマルションを用いた新規カテーテル治療の開発
Project/Area Number |
21K07709
|
Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
田中 利洋 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (70326338)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | インターベンショナル・ラジオロジー |
Outline of Annual Research Achievements |
Pickering-w/o エマルションの安定性を評価した。粒子径分布とPickering 形成の顕微鏡観察を行った。day6 も目立って大径化せず安定的で、Pickering 効果と見られる。pickering したシリカゲルの重量のせいで、均一径のなかでも大きいw 粒子が先に沈降し、小さいw粒子が懸濁層に残存。合一による大径化もなくw 粒子径安定的であり、ミリプラチンのPickering 形成効果と考えられる。水に対する接触角が約138 度とミリプラチンと同等の疎水性シリカゲルC18ge、そしてミリプラチンを用いた何れのS/O-Emulsion でもPickering 形成される傾向が確認された。疎水性シリカゲルC18ge を用いた実験においては分散相と連続相の比重を同等にしても、w粒子の沈降により離水分離が発生した。これは、シリカゲル微粒子が分散相w 粒子にPickering 付着しているためその重量により沈降が促進されたものと、見て取れる。分散相比重調整したミリプラチンのPickering 形成確認実験に係る コントロール-w/o は、やや大径化傾向が見られw 粒子同士の合一の可能性が考えられる。これに対し連続相Lipiodol10mL 当りのミリプラチン10mg 添加(Mir-PK10sg-w/o)と20mg 添加(Mir-PK20sg-w/o)は、day6 経過も大径化傾向は見られずw 粒子径が安定しており、疎水性微粒子であるシリカゲル、ミリプラチンがw 粒子表面にPickering 形成を起こし、界面活性粒子として安定化させるものと見れる。また、w/o-Emulsion を安定化させるミリプラチン添加量は、今回実験からは、離水分離の少ないLipiorol10mL 当り20mg が良好であった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
エマルションの安定性は評価できたが、薬剤溶出テストまでは至らなかった
|
Strategy for Future Research Activity |
薬剤溶出性テストで評価する。またエマルションの安定性をさらに改善する乳化剤を模索する
|
Causes of Carryover |
予定より研究がやや遅れているため
|