2021 Fiscal Year Research-status Report
クローン病の腸管MR画像におけるマルチベンダー対応AI画像診断支援システムの開発
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21K07721
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
北詰 良雄 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 准教授 (00625478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藍 真澄 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 教授 (00376732)
竹中 健人 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 寄附講座助教 (10783368)
藤井 俊光 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教 (30547451)
渡邉 亮輔 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教 (30897525)
内村 祐之 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 特任講師 (40574124)
木村 浩一朗 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教 (90898355)
土屋 純一 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 寄附講座准教授 (30815527)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | クローン病 / MRエンテログラフィ / 画像診断 / 人工知能 |
Outline of Annual Research Achievements |
ククローン病は消化管全域に炎症・潰瘍を起こす病変の再燃・寛解を繰り返して進行性に狭窄や瘻孔を形成する原因不明の炎症性腸疾患である。腸管のMR撮像法であるMRエンテログラフィで評価可能な”全層性治癒”は、新たな治療目標として注目されている。しかしながら、MRエンテログラフィの診断は、読影者間の一致度も必ずしも高くないことが問題点であり、人工知能(artificial intelligence, AI)を活用した画像診断支援システムの開発は喫緊の課題である。 本研究課題の目的は、多施設・マルチベンダーのMR画像に対応したクローン病の腸管病変評価のためのAI画像支援システムを開発することである。 2021年度については、「自施設MRデータを用いた、深層学習ネットワークアーキテクチャの検討」を行った。検討を行ったネットワークアーキテクチャとしては「物体検出」と「領域分割」を同時に行うことのできるMask Regions with Convolutional Neural Networks (Mask R-CNN)を用いた。東京医科歯科大学付属病院でMRエンテログラフィ、バルーン小腸内視鏡を施行されたクローン病患者116例を対象として検討を行ったが、病変検出の可能性は示されたものの、画像診断医と比較できるほどの結果は得られなかった。 一方、腸管炎症を反映すると考えられている腸管の蠕動運動を定量化するオプティカルフローを用いたアプリケーション開発を行い、解析結果であるmotility mapの有用性についての報告を行なった(Kitazume Y, et al. Magn Reson Med Sci 2022)。このmotility mapは将来的にAI解析への応用が期待できると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度のMask RNNを用いた検討では、116例の患者のうち、101患者のMRエンテログラフィの炎症部位にアノテーションを行い、70例を訓練データ、31例を検証データとしてMask R-CNNによる学習を行った後、学習済みモデルを用いて残りの15例に対して推論を行った。 各患者の小腸について2区域(回腸末端部・近位回腸)を対象としてAIの病変検出能については、T2強調画像、造影T1強調画像ではそれぞれ感度88.8% (16/18)、100% (18/18)、特異度16.7%(2/12)、16.7%(2/12)であった。 人工知能によるMRエンテログラフィ上の腸管炎症の病変検出については、可能性としては示されたものの、画像診断医との比較できるレベルには達していない。根本的な手法の見直しが必要な状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
今回の検討で非病変部との区別ができなかった原因としては、炎症部位だけを学習させていたことが第一に挙げられる。また、MR画像はシリーズ画像としては3次元のデータを有しているが、Mask R-CNNは2次元画像のみを対象とした手法であり、3次元データへの対応はしていない。学習の際のアノテーションとしては、炎症の部位だけでなく、非炎症部位も行うこと、また3次元に拡張したモデル(3D U-NETなど)を用いること、などが今後の研究の方策として挙げられる。
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Causes of Carryover |
今回は購入を予定していた設備備品(解析用PC、画像保存用NAS、PCモニター)については、次年度以降に繰上げとした。 また、当該年度については学会発表は行わなかったため、それに伴う費用が発生しなかった。
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Research Products
(1 results)