2021 Fiscal Year Research-status Report
non-invasive assessment of renal blood perfusion by ASL-MRI and its clinical utility
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21K07724
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
小坂 信之 福井大学, 学術研究院医学系部門, 准教授 (60397247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 浩彦 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (10242596) [Withdrawn]
松田 祐貴 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 放射線技師 (40896841)
石田 翔太 京都医療科学大学, 医療科学部, 助教 (50817559)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | MRI / 腎血流 / arterial spin labeling / 灌流画像 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は研究協力の契約を結んでいるGEヘルスケア社(米国)から提供を受けた新しいecho planer imaging(EPI)ベースのpulsed-continuous arterial spin labeling (ASL)のMRシーケンスを当院附属病院に設置してある臨床用3T-MRI装置にインストールし、まずはファントムによる撮像の検証を行った。各種ASL-MRIパラメーターや背景信号抑制パルスの最適化を行い、臨床用3T-MRI装置において安定した良好な画質のASL-MRI撮像が可能であることを確認した。その後、そのASL-MRIシーケンスを用いて、2名の健常被検者に対して(1)通常の複数回の息止めを必要とする両腎のASL-MRIの撮像(撮像時間74秒)、(2)一回の息止めでの両腎のASL-MRIの撮像(撮像時間18秒)、(3)一回の息止めでの片腎ずつのASL-MRIの撮像(撮像時間18秒×2回))を行ったところ、それぞれの撮像法において、視覚的には良好な画質の腎臓ASL画像を得ることができた。さらには、再現性の検証のため、同一日に同一被検者での同じセッテイングによる2回目の追加撮影も行っている。現在、これらのASL-MRIデータについては、シングルコンパートメントモデルを用いた解析を行い、腎血流量および動脈到達時間の定量値を算出し、その値の妥当性、再現性を上記(1)の複数回撮影ASL-MRIをゴールドスタンダードとして比較検証している。ただし、問題点として、一回の息止めによる腎臓のASL-MRI撮像においては、低い信号/雑音比による定量性や再現性への影響がみられており、さらなるシーケンスの改善が必要と考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画より若干の遅れはあるが、健常ボランティアを対象として、定量的解析を行える画質のASL-MRI画像を得ることができており、おおむね順調に推移していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在行っているコンパートメント解析による定量的評価において適切な再現性が得られれば、若年者群と高齢者群の健常ボランティアにおける実験を行う予定である。若年者群に比べ高齢者群では腎血流および動脈到達時間の遅延がみられることが知られており、本法においてもそれらが定量的にかつ再現性をもって確認できるか検証を行う。良好な成果が得られれば、学術集会や論文等での発表を行う。また、上記が確認できた後、当初の計画通り慢性腎疾患患者における臨床的有用性の検証に進む予定である。ただし、懸念としては令和4年度末に実験に使用している当院附属病院のMRI装置の更新が予定されており、それによる研究実施の遅延が予想されている。
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Causes of Carryover |
研究データを保存するための外付けHDの購入を予定していたが、選択した機種の納入が間に合わず、次年度に購入することとした。
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