2021 Fiscal Year Research-status Report
Snフィルターを用いた超低線量小児CT技術の確立のための検討
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21K07731
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
國弘 佳枝 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (30448310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 克能 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00274168)
岡田 宗正 独立行政法人国立病院機構関門医療センター(臨床研究部), 関門医療センター, 放射線科, 生活習慣病対策研究室長 (70380003)
平野 靖 山口大学, 医学部附属病院, 准教授 (90324459)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | CT |
Outline of Annual Research Achievements |
小児においては放射線に対する感受姓が成人より高く、CT検査を行う際には適応を厳密に検討する必要がある。Snフィルターを用いた超低線量CT画像は単純X線写真と同程度の被ばく量で撮像可能であるが、従来のCTより画質が劣るという欠点がある。このため画質改善のための技術が重要であり、本研究では人工知能を用いて画質改善を図り、画像再構成法の確立をめざすとともに、小児や若年成人の被ばく低減機能を用いたCTへの応用を目的としている。本年度の研究実績は以下のとおりである。 ①対象症例の抽出: “Image gently”で管電流が最適化され、通常線量100~120kVで撮影された初回CTとSn100kVでの超低線量CTとが撮影された症例を抽出した。成人を含めた症例抽出を行っているが、小児を対象とした検討を行ううえではさらに症例を蓄積する必要があり、次年度も引き続き症例を抽出していく予定である。 ②機械学習を用いた画像解析法の検討: ①で得られた匿名化されたDICOM画像(1mmスライス)を、通常CTを教師画像として、Sn100kVのCTを機械学習で画像再構成し、得られた画像を検討した。症例をさらに蓄積した後に画質の改善について今後も検討を進めていく予定である。 また、本年度の成果として、超低線量CT画像を高精細化する手法の提案についての学会演題発表を行った。今後も画質の改善に向けた手法の検討を進めていく必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度に行った症例抽出や機械学習を用いた画像解析法の検討は次年度も引き続き行う必要はあるが、現時点での研究実績の学会発表を行っており、本年度の成果としては概ね順調であると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
症例の蓄積や機械学習を用いた画像解析法の検討を引き続き行う。 機械学習で得られた画像の画質評価を行う。
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Causes of Carryover |
本年度に画像解析法の検討を行う予定であったが、対象となる症例数が目標数に達しなかったことから、画像解析法の検討に用いる備品、消耗品の購入を見送ったため、未使用額が生じた。また、本年に参加を予定していた国内外の学会が新型コロナウィルス感染拡大の影響で現地開催されずWeb開催となったことから旅費にも未使用額が生じた。次年度の研究費とあわせて画像解析を行うための備品費および消耗品費、学会における成果発表のための旅費として使用する。
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