2023 Fiscal Year Research-status Report
高度肥満症に対する動脈塞栓術の確立-外科手術との治療効果・合併症の比較-
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21K07732
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
山上 卓士 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (10257537)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉松 梨香 高知大学, 医学部, 客員准教授 (10607592)
岡本 芳晴 鳥取大学, 農学部, 教授 (50194410) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 動脈塞栓術 / 肥満 |
Outline of Annual Research Achievements |
肥満外科手術が難しい高度肥満患者に対する治療法として胃動脈塞栓術が注目されつつある。本研究では、胃動脈塞栓術の確立を目指し、動物実験により以下を実施する。①治療効果や合併症などに対する塞栓物質の適性の分析:性状、形状の異なる種々の塞栓物質を用いて胃動脈塞栓術を行い、減量治療効果や胃粘膜障害などの合併症について検討する。検討結果から肥満に対する塞栓術に適した塞栓物質を求める。②治療法の評価:①で求めた塞栓物質を用いた胃動脈塞栓術と肥満外科手術の治療効果および合併症を比較し、臨床応用の可能性を評価する。高齢化が進んだ社会では、外科手術リスクの高い患者の数は増加する。即ち、治療法の低侵襲化はとくに重要な課題であり、胃動脈塞栓術による治療法はその要請に応える治療選択肢になると期待される。 しかし、当初は新型コロナウイルス感染症により情報収集や実験を行うことが困難であったため実験等の研究が充分進んでいなかった。このため2022年度までに日常臨床で胃動脈塞栓を行った症例のデータを集め、解析している。2023年度はブタを用いた動物実験を行った。全身麻酔下に大腿動脈からカテーテルを進め、左胃動脈をコイルを用いて異なる範囲を塞栓した。その後血管造影やコーンビームCTをもちいて側副路の発達の程度や虚血性変化の範囲を評価した。安楽死後胃を取り出し切開、粘膜損傷の程度を肉眼的に観察した。今後、本動物実験結果のデータ解析を進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究当初、新型コロナウイルス感染症のため情報収集や予定の実験を行うことが困難となった。このため研究の進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在行っているデータ解析を進める。さらなる情報収集を行い、必要に応じて追加実験等を行っていく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症のため、研究期間前半で計画通り研究が進まなかったため次年度使用額が生じた。引き続き計画に沿って研究を進める。
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