2022 Fiscal Year Research-status Report
The development of in vitro functional assay system for the genetic variants in inherited autoinflammatory diseases.
Project/Area Number |
21K07770
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
大西 秀典 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (60381620)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 自己炎症性疾患 / 遺伝子変異 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は最近発見された遺伝性自己炎症性疾患の責任遺伝子のうち以下の3つのカテゴリーの疾患群について、病的意義不明バリアント(VUS)の評価実験系を構築することである。 ①自己炎症性角化症の解析: IL36RN遺伝子変異の評価系構築及びIL-36Ra-IL-36受容体複合体構造解析。培養細胞レベルの機能実験系は確立済みである。構造解析に向けたタンパク試料の調整を行なっている。②若年発症ベーチェット病の解析: TNFAIP3遺伝子変異の評価系構築。培養細胞レベルの機能実験系は確立済みである。2022年度は全国調査で新規に見出されたスプライス部位変異について、mini gene splicing assayの実験系を構築し、解析した。③新規I型インターフェロン症の解析: PSMB9異常症、SAMD9L関連自己炎症性疾患、IKBKG関連自己炎症性疾患のそれぞれの症例で同定された遺伝子変異の評価系構築。IKBKGについては培養細胞レベルの機能実験系は確立済みであり、特にPSMB9 , SAMD9Lについては疾患特異的モデル細胞、動物実験系の確立を目指している。2022年度はSAMD9LについてVUS判定を目的とした患者由来細胞及び遺伝子変異形質転換細胞で細胞増殖能を評価する実験系の構築を目指した検討を行った。不死化B細胞を用いたBrdU法による細胞増殖能実験で有意な結果が得られた。 これら3つのカテゴリーの疾患の解析を対象となる患者情報の集積、培養細胞実験、リコンビナントタンパク精製、立体構造解析を引き続き行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究は概ね予定通り進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では、遺伝性自己炎症疾患の責任遺伝子のうち、IL36RN、TNFAIP3、PSMB9、SAMD9L、IKBKG の5遺伝子を対象とした解析を行う。状況に応じて、解析遺伝子を追加する可能性がある。 令和5年度の計画) 1. 申請者が分担研究者として参画しているAMED難治性疾患実用化研究事業「従来のゲノム解析 で診断困難な原発性免疫不全症患者の診断法の開発」班と連携し、原因不明自己炎症性疾患疑い症例の網羅的遺伝子解析を行う。2. 前年度までに作成した遺伝子欠失培養細胞株に、レンチウイルス等を用いてPSMB9、SAMD9L、TNFAIP3及びIKBKG遺伝子のそれぞれ野生型及び変異型を導入し安定発現株を作成する。3. 2.で作成した疾患モデル細胞の機能評価をNF-κB転写活性、IFN-α等サイトカイン産生能、細胞増殖能などを評価することで比較検討する。特にTNFAIP3遺伝子については複数のVUS情報の蓄積があるためその全ての解析を行いデータベース化を目指す。4. IL-36Ra、IL-36R複合体タンパクの構造解析を行う。5. 4.で得られた構造情報を元にタンパク間相互作用が推定されるアミノ酸残基に変異を導入した変 異体タンパクを精製する。6. 5.で作成した変異体タンパクについて、タンパク-タンパク間相互作用解析(NMR, BiaCORE等)や、 HEK293細胞を使用した細胞培養実験でIL-36シグナル伝達実験系の活性を検証する等で構造、 機能の評価を行う。上述の検討により遺伝性AIDの責任遺伝子のうち、IL36RN、TNFAIP3、PSMB9、SAMD9L、IKBKG の5遺伝子のVUSを判定するin vitro実験系を確立し、実際に日本免疫不全自己炎症学会に問い合わせのあったVUSの評価を随時行うことで、医療に貢献する。
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Causes of Carryover |
わずかな金額が残予算として発生してしまったので、次年度に利用する。
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Research Products
(13 results)