2023 Fiscal Year Research-status Report
磁気共鳴画像法を活用したドラベ症候群ラットの年齢依存性脳機能病態の解明
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21K07780
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
日暮 憲道 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (40568820)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 発達性てんかん性脳症 / 疾患モデルラット / 磁気共鳴画像法 / 遺伝子 / 病態 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、乳児期に発症する重篤なてんかんの一つ、ドラベ症候群(DS)の病態研究の一環で、責任遺伝子であるScn1aをノックアウトしたラットの脳活動を、種々のMRI撮像技術を用いて明らかにすることを目的としている。昨年までに、マンガン造影MRIを用いた研究で、年齢依存的に変化する脳活動の特性と背景の分子ネットワーク病態との関連の一端を明らかにした。その中で、特にDSラット脳では3週齢でのてんかん発作が、その後の表現型の重症度と、その背景にある大脳ネットワークの形成に大きく影響する可能性を考えた。そこで当該年度は、この時期の熱誘発発作による成長後の認知・行動機能を解析し、その結果、3週例での発作は頻度依存的に8週齢での行動や空間認知機能の悪化に有意に影響することを明らかにした。また、3週齢での発作は、4週齢での発作と比較して、予後により大きな影響を与えることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
進展状況から当初の計画とはやや異なる実験も行なっているため。
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Strategy for Future Research Activity |
発達期の熱誘発発作によるラットの表現型の変化に関する解析を進め、必要な追加実験を完了し論文化を進める予定である。また機能的MRIを用いて、早期のてんかん発作による発達予後への影響の責任領域の同定を進める。
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Causes of Carryover |
追加実験のための費用を確保していたことと、そのため論文投稿が遅れており、論文校正や投稿料などが未使用で残っているため
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