2021 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of the molecular mechanism and pathophysiology of Niemann-Pick disease type C by a multifaceted approach
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21K07814
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
前川 正充 東北大学, 大学病院, 准教授 (70572882)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
眞野 成康 東北大学, 大学病院, 教授 (50323035)
佐藤 紀宏 東北大学, 大学病院, 助教 (50770723)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ニーマンピック病C型 / メタボロミクス / プロテオミクス / LC-MS/MS / 脂質 |
Outline of Annual Research Achievements |
ニーマンピック病C型 (NPC) は、進行性の中枢神経変性を伴う常染色体劣性遺伝性疾患で、指定難病のライソゾーム病に分類される。これまで液体クロマトグラフィー/タンデム質量分析 (LC-MS/MS) を活用し、NPC早期診断に資するバイオマーカー探索を行ってきたが、新奇脂質の病態分子機構と生理作用の解析が、新たなNPC創薬標的の探索、さらには、NPCの克服につながると考え、実験を行った。(1) NPCモデル細胞の脂質代謝異常解析:生理機能を有する代謝物の代表であるステロイドホルモンの代謝異常解析について、LC-MS/MS解析した。計13種のステロイドホルモン類について、一斉分析する方法を構築した。その方法を、モデル細胞に適用した。その結果、数種類のステロイドホルモンの産生能が低下していることを明らかにした。現在、論文投稿中である。(2) 塩基性移動相添加剤を用いたLC-MS/MS高感度化とバイオマーカー分析への適用:LC-MS/MSを用いた病態分子機構解析において、対象となる分子が低感度であり、十分な解析ができない場合がある。本研究では、LC-MS/MSを用いて、脂質、メタボロ-ム、プロテオームする必要があることから、高感度は重要である。そこで、すでに我々が見出したバイオマーカーをモデルとして用い、高感度化について検討した。その結果、高感度化することに成功した。現在、その成果について論文投稿中である。(3) NPCモデル細胞におけるプロテオミクス解析: NPCにおいて、変化するタンパク質について明らかにすることとした。まず、実験条件について、検討した。消化条件、固相抽出条件について、検討した。再現性よくタンパク質が同定される条件を見出した。その条件を用いて、NPCモデル細胞において、変動するタンパク質を見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画した内容について、おおむね順調に進められている。
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Strategy for Future Research Activity |
順調に進展しており、今後も計画した通りの内容について進めていく予定である。
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Research Products
(1 results)