2021 Fiscal Year Research-status Report
Understanding of the pathophysiology of gastrointestinal allergies and related diseases using microfiber cell isolation
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21K07833
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
山田 佳之 東海大学, 医学部, 教授 (80309252)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 泰秀 群馬県衛生環境研究所, 研究企画係, 研究員 (30238133)
加藤 政彦 東海大学, 医学部, 教授 (30292593)
高井 まどか 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (40287975)
植木 重治 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (60361234)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 好酸球性消化管疾患 / 消化管アレルギー / マイクロファイバー / 新生児・乳児食物蛋白胃腸症 / 好酸球 / EETosis |
Outline of Annual Research Achievements |
食物アレルギーや消化管アレルギー患者での末梢血のTリンパ球表面のアレルギーや細胞性免疫に関連する分子の発現について評価を行なった。以前の測定結果に加え、新規検体でも検討した。アレルギー性炎症の病態、細胞性免疫の活性化に関する分子がアレルギー疾患、対照炎症性疾患で、それぞれの病態に合った発現の変化が見られた。これらの分子を標的に関連する細胞の分離が可能と考えている。組織にも遊走することから、今後の消化管組織での検討にも有用と考えられた。また国内の多くの施設から重症の消化管アレルギー患者について相談があり、数人から血清や組織検体を取得し、分担者施設において重症度判定にも繋がる好酸球ETosisに関する染色を計画に従って行った。既に好酸球が減少した組織においても顆粒蛋白の染色が確認でき、アレルギー性炎症のより詳細な評価ができる可能性が示唆された。今後、さらに組織の細胞レベルでの解析を行う予定である。また我々のこれまでの検体と国内の別の施設の血清検体で好酸球ETosisに関連が深いと言われている分子について検討された。好酸球性消化管疾患や一部の消化管アレルギーで高値であることが明らかになった。また、ヒト組織での検討が困難な場合にマウスでの検討を考えていたが、代表者施設ではラットでの血液や組織の検討が行いやすい環境にあることから、ラットでの検討の環境を整備した。実験的に炎症を惹起したアレルギー性炎症とそれ以外の炎症モデルの作成を検討している。またマイクロファイバーの加工について打ち合わせを行い、より効率的な分離法を検討している。また検討の中で、細胞だけでなく炎症性分子除去を行うことも可能と考えられ、疾患モデルに応用することで病態解明につなげられると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究開始時に研究代表者の所属が変わり、新しい研究環境の設定等に時間がかかった。またコロナ禍のため共同実験が十分にできなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
当初、ヒトの検体がすぐにできない場合に、マウスで予定していた検討をラットを用いて進めることを考えている。ヒトの検体の採取についてはさらに複数の施設で行えるように体制を整える予定である。マイクロファイバー技術についても検討を進める。
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Causes of Carryover |
前述のごとく研究計画の遅れがあったため、計画の一部が次年度以降に持ち越しとなった。令和4年度は動物モデルでの消化管組織を用いた検討を行い、組織や細胞を分離して免疫染色やフローサイトメトリーでの解析を行うため、動物や抗体等の試薬を購入する予定である。さらにマイクロファイバーに抗体やペプチドを固相化して細胞や分子の分離を検討する予定であり、そのための資材や試薬も購入する。また、他の研究施設訪問や他の研究者を代表者施設に招いての共同研究や打ち合わせを行うための旅費や謝金での使用も考えている。
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Research Products
(27 results)
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[Journal Article] CQ2 IgE依存性牛乳アレルギー患者において、経口免疫療法は完全除去の継続と比較して有用か?2021
Author(s)
川本 典生, 房安 直子, 佐藤 幸一郎, 三浦 太郎, 鈴木 修一, 中村 俊紀, 山本 貴和子, 二村 昌樹, 岡藤 郁夫, 山田 佳之, 海老澤 元宏
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Journal Title
日本小児アレルギー学会誌
Volume: 35
Pages: 304~318
Peer Reviewed
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[Journal Article] CQ3 日本のIgE依存性鶏卵アレルギー患者もしくはその疑いのある者において,食物経口負荷試験は完全除去回避に有用か?2021
Author(s)
村井 宏生, 苛原 誠, 杉本 真弓, 高岡 有理, 高橋 亨平, 和田 拓也, 山本 貴和子, 岡藤 郁夫, 二村 昌樹, 山田 佳之, 海老澤 元宏
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Journal Title
日本小児アレルギー学会誌
Volume: 35
Pages: 490~502
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