2023 Fiscal Year Annual Research Report
新規遺伝性自己炎症性疾患:ROSAH症候群(ALPK1変異)の病態解析と治療確立
Project/Area Number |
21K07847
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
石村 匡崇 九州大学, 医学研究院, 講師 (10448417)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八幡 信代 九州大学, 医学研究院, 准教授 (90315812)
山元 裕之 九州大学, 環境発達医学研究センター, 特任助教 (00710170) [Withdrawn]
園田 素史 九州大学, 医学研究院, 助教 (00748006)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ROSAH症候群 / ALPK1 / 遺伝性自己炎症性疾患 / iPS細胞 / ADP-heptose |
Outline of Annual Research Achievements |
ALPK1変異によるROSAH症候群患者2名のうち、アダリムマブにより治療された患者の治療前後の患者血清でのサイトカイン濃度を検討し、治療後の炎症性サイトカインの抑制を認めた。また、患者末梢血単核球を分離し、LPSおよび、ALPK1のリガンドであるADP-heptoseで刺激し、患者末梢血単核球での過剰な炎症反応をin vitroで示した。ROSAH症候群患者由来iPS細胞を樹立し維持した。患者由来および正常コントロールiPS細胞から誘導した単球系細胞に対してLPSまたはAPD-heptoseで刺激し、患者由来単球系細胞で末梢血単核球と同様の過剰炎症を認めた。単球系細胞でのin vitroでの薬剤反応試験を行い、治療介入について検討した。また、iPS細胞より誘導した網膜組織オルガノイドを用いて眼炎症の原因について検討した。ROSAH症候群患者由来iPS細胞を用いた研究報告はなく、ALPK1変異による病態、治療選択について論文発表するため準備を進めている。 また、希少遺伝性自己炎症性疾患であり、日本免疫不全・自己炎症学会を中心として疾患啓発を行った。厚生労働省難治性疾患政策研究班「自己炎症性疾患とその類縁疾患の全国診療体制整備、移行医療体制の構築、診療ガイドライン確立に関する研究」と共同しROSAH症候群の診断・診療ガイドライン作成をすすめている。
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