2021 Fiscal Year Research-status Report
Functional analysis of disease susceptibility gene RAP1A using organoid monolayer from Crohn's Disease
Project/Area Number |
21K07931
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
諸井 林太郎 東北大学, 医学系研究科, 助教 (90803594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒羽 正剛 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (70709469)
角田 洋一 東北大学, 大学病院, 助教 (50509205)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | オルガノイド / 単層培養 / タイトジャンクション |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はまず、クローン病患者の内視鏡生検組織から、小腸、および大腸上皮オルガノイド培養を施行し、オルガノイドライブラリを作成した。同意をえた症例の内視鏡生検検体から、小腸上皮15例(男13,女2)、大腸上皮15例(男13,女2)の長期培養株の樹立に成功した。上皮オルガノイドは樹立後に単細胞化し、その後24well dishのインサート(0.4um)にオルガノイドを1×10 6乗個/mlに再懸濁し播種し単層培養化した。単層培養はおおむねどの患者検体でも樹立可能であった。特に、単細胞播種後、5日目以降は顕微鏡上もほぼコンフルエントとなり、周囲に細胞との接着が著名に認められた。この単層培養をシート状にくりぬき蛍光免疫染色を施行した。するとタイトジャンクション関連蛋白であるZO-1がきれいに網目状に染色、E-cadherinも染色することが可能であった。次に樹立した単層培養が機能的なタイトジャンクを形成しているか、TEERを用いて検証した。Millicell 電気抵抗値測定システムを用いて単層培養のTEERを測定した。経時的にTEERは上昇し、樹立3日後はTEER:200Ωcm2程度だったものが、5日目では400Ωcm2、10日後は1000Ωcm2、17日目で1400Ωcm2程度のピークとなり、以降細胞の死滅とともにTEERの低下を確認できた。すなわち、クローン病患者の上皮の電気抵抗を問題なく検出できたと考えられた。測定系は確立したため、今後この測定系を用いた検証実験にすすむ予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年で20例以上同意が得られ、オルガノイド樹立成功率も8割以上、15例の検体でライブラリ作成可能であった。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは現在の検出系を用いて、外的環境因子(LPSやTNFα)の負荷によるTEERに変化をもたらすかを検証する。その後、目的であるRAP1Aの機能解析に移行する。
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Causes of Carryover |
ごくわずかであるが次年度資金を持ち越した。持ち越し資金は本年度のサイトカイン負荷実験などの購入費の一部に充てる予定である。
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