2021 Fiscal Year Research-status Report
癌由来代謝産物に注目した肝星細胞活性化の分子学的機序の解明
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21K07936
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
南 達也 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60459401)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 洋太郎 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (90608358)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 肝線維化 / 肝脂肪化 |
Outline of Annual Research Achievements |
肝細胞に発現するトランスポータがそれを介した微小環境の制御に及ぼす影響を検討するために、肝細胞癌患者のトランスクリプトームデータ(RNA-seq)を利用して肝細胞癌術後予後に影響の大きい分子をスクリーニングした。注目したトランスポータ分子Xは背景肝組織における高発現が予後および肝がん再発と有意な関連性を示し、肝線維化とも強い相関を示した。 培養肝細胞において分子Xを強制発現させたところ、脂肪酸添加による肝細胞脂肪化が促進し、また共培養した肝星細胞の活性化も認めた。以上から分子Xは脂肪肝、肝線維化の原因となりうることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初注目、仮説した機序については予期した結果が得られなかったものの、改めてunbiasなアプローチにより同定した分子に再注目したところ現在臨床データと基礎データを結びつけうるデータが得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度得られた表現型を説明する分子機序の解明をすすめるとともに、マウス実験をもちいてin vivoにおける意義についても明らかにする。
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Causes of Carryover |
当初の実験計画を一部修正したため一部次年度使用額が生じた。 次年度の実験試薬購入にあてる予定である。
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