2021 Fiscal Year Research-status Report
Construction of risk model of lympho node metastasis for T1 colorectal carcinomas
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21K07981
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
田中 信治 広島大学, 病院(医), 教授 (00260670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
卜部 祐司 広島大学, 病院(医), 助教 (10648033)
岡 志郎 広島大学, 病院(医), 講師 (30403538)
弓削 亮 広島大学, 病院(医), 助教 (70794791)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 大腸T1癌 / リンパ節転移 / 腫瘍内Heterogenity / 全エキソン解析 / マクロファージ |
Outline of Annual Research Achievements |
内視鏡治療を施行した大腸T1癌の追加切除を行うかどうかは、大腸癌治療ガイドラインに従い切除標本のHE 染色による病理学的評価に基づいたリンパ節転移の可能性を考慮して決定されているが、SM 浸潤度以外のリンパ節転移リスク因子が全て陰性であった場合のリンパ節転移率は 1.3%と報告されており、高リスク例の効果的な絞り込み方法としては十分とはいえない。このため本研究の目的は大腸T1癌の転移・浸潤の機序を解明し、リンパ節転移のハイリスク群について明らかにすることと、リンパ節転移リスクに関連するバイオマーカーを同定することである。本研究では2つの実験手技を用いて、この目的を明らかにすることする。まずは大腸LSTを拡大内視鏡観察し、JNET分類やpit pattern分類にて部位毎での深達度を推定し、所見の違う箇所から組織を採取して全エキソン解析にて腫瘍内部のheteroginityを検討し、腫瘍の浸潤の機序を明らかにする研究である。現在は組織からgDNAを採取してライブラリーを作成後、全エキソンシークエンスを行い、スパコンを用いてマッピングと正常組織との比較して体細胞変異を同定して、腫瘍内部の体細胞変異の違いを検討している段階である。またもう1つの研究では間質内のマクロファージに注目してM1/M2マクロファージの腫瘍内部の分布の違いを検討し、腫瘍先進部にM2マクロファージを分布しやすいことを同定している。さらにリンパ節転移症例とそうでない症例でマクロファージの分布に差がないか検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和3年度に計画していた症例の集積とパネル作成などの実験手技の確立を終了し、がんゲノム解析についてもシークエンスは終了して解析の最中である。また腫瘍先進部の解析として免疫染色による腫瘍のマクロファージの検討も行っている。cfDNAの解析については症例を集積中である。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度については計画通り、がんゲノム解析結果を検討し、大腸T1癌の浸潤の機序について明らかにする。また免疫染色を用いて腫瘍先進部の解析も引き続き行っていく。これらに加えて、機能解析やcfDNAの検討も同時に行っていく。
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