2021 Fiscal Year Research-status Report
非典型PKC分子による肝内胆管形成の分子学的制御機構
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21K08002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
工藤 洋太郎 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (90608358)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 勇人 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (00555609)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 肝内胆管 |
Outline of Annual Research Achievements |
aPKC二重欠損マウスは出生まもなく著明な黄疸を呈し死亡するマウスも認めた。肝内の末梢胆管の消失が肝内胆管の減少はヘマトキシリン・エオジン染色の他、胆管上皮マーカーKRT19染色でも確認された。便中総胆汁酸が著明に減少していることから胆管形成不全から胆汁うっ滞型の黄疸、肝障害を生じていることがわかった。肝組織のRNA-seq解析の結果、胆管形成に重要とされるNOTCHシグナル経路の活性は変異型マウス肝組織では変化しておらず、aPKC分子はNOTCHシグナルとは独立して肝内胆管形成過程を制御している可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
世界的な運輸および供給経路の遅滞により主にオルガノイドを用いた実験の実施が制限されたため。
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Strategy for Future Research Activity |
aPKC分子がNOTCHシグナルとは独立して肝内胆管形成に関与する可能性が明らかになった。しかし胆管の発生学的解析、成熟肝における肝障害後の胆管再生、肝内胆管がんの発生・進展などへの影響については今後の検討を要する。またaPKC分子による胆管形成不全のより詳細な分子機序についてはオルガノイドをもちいた解析も予定通りの推進させる。
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Causes of Carryover |
本年度予定していた実験試薬の供給停止による実験遂行の遅延のため次年度使用額が生じた。次年度は本年度予定して未実施の実験計画を遂行する。
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