2021 Fiscal Year Annual Research Report
肝発癌および肝癌微小環境におけるLIFの生物学的意義の解析
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21K08005
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
牧野 祐紀 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教(常勤) (60771334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
疋田 隼人 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (20623044)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | LIF / STAT3 / CTGF |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト肝癌組織におけるシングルセルRNAシークエンスにより、肝癌細胞、肝星細胞、マクロファージ、血管内皮細胞、T細胞などがLIFを発現していることが明らかとなった。そこでこれらの各細胞株を用いてLIFの発現を評価したところ、いずれの細胞種においてもLIFの遺伝子発現が認められた。一方、培養上清においてLIFが検出されたのはマクロファージおよび血管内皮細胞のみであり、実際にLIFを細胞外に分泌している細胞は一部の間質細胞に限られることが示唆された。 またLIFが肝癌細胞に及ぼす影響について検討した。肝癌細胞に対しLIFリコンビナントタンパクを添加すると、STAT3の活性化とともに細胞増殖が亢進した。さらに、LIFの添加により、STAT3依存的に結合組織増殖因子(connective tissue growth factor; CTGF)の発現が上昇することが明らかになった。CTGFは肝癌の増大進展を促進する分子であることを申請者らが報告している分子であり(Makino Y, et al. Cancer Res. 2018 Sep 1;78(17):4902-4914. )、LIFがCTGFを介した肝癌の増大進展の一端を担っている可能性があると考えられた。 これらの結果から、LIFは肝癌間質細胞から分泌され、肝癌細胞のSTAT3活性化およびCTGF発現亢進を介して肝癌の増大進展を促進しているという仮説を設定している。今後はLIF欠損マウスを用い、Kras変異モデルおよびDiethylnitrosamine誘導性肝発癌モデルを用い、肝癌におけるLIFの意義について生体レベルで検証する予定である。
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Research Products
(2 results)