2021 Fiscal Year Research-status Report
Cx45R75H変異疾患特異的iPS心筋細胞の性質に関する検討
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21K08040
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
西井 明子 (関明子) 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (80408608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽山 恵美子 東京女子医科大学, 医学部, 非常勤講師 (00349698)
古谷 喜幸 東京女子医科大学, 医学部, 非常勤講師 (10424673)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ギャップジャンクション / iPS細胞由来心筋細胞 / 電気生理学的性質 |
Outline of Annual Research Achievements |
コネキシン45(Cx45)は、胎生期の心臓で最初に発現するCxである。出生後はその発現部位が刺激伝導系に限局し、構成するチャネルの単位電流は、心筋細胞に発現する別のコネキシン、Cx43やCx40よりも小さく、その役割については不明な点が多く、遺伝子異常の報告もなかった。本研究の目的は、我々が最近発見した、家族性の心臓伝導障害と骨・歯牙異常を呈する家族で発見されたCx45R75H変異の機能を調べ、その病態機序を解明し、治療につなげることである。 本年度は、患者3症例と健常者3症例の末梢血液細胞からリンパ球を分離し、B細胞用培地で培養し、Epstein-Barr virus感染により不死化B細胞を得た。これらの細胞に電気穿孔法を用いてエピソーマルベクター(OCT3/4, SOX2, KLF4, L-MYC, LIN28遺伝子)を導入し、iPS細胞用培地で3~4週間培養すると、iPS細胞と思われるコロニーが出現した。免疫染色法により、アルカリフォスファターゼ活性およびOCT4の発現を確認し、iPS細胞であることを確認した。更に、iPS細胞からtotal RNAを抽出し、次世代シーケンス法によるトランススクリプトーム解析(RNA-seq)を外部委託にて実施した。現在解析の途中である、
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
末梢血細胞からのiPS心筋細胞の作製、免疫染色による未分化マーカーの確認、トランスクリプトーム解析は予定通り進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、作成したiPS細胞をSCIDマウス(CB-17/Icr-scid/scid)に移植し、奇形腫の形成(三胚葉への分化能)を確認する。また、Lian, Xらの方法(Nat Protoc 2013)に従い、心筋細胞への誘導を行い、更にレチノイン酸、乳酸添加培地により、心房筋細胞への誘導を行う予定である。
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Causes of Carryover |
本来今年度中に実施予定であった、SCIDマウスを用いた奇形腫形成の実験、iPS心筋細胞の誘導などの実施が遅れたため。
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