2021 Fiscal Year Research-status Report
線維芽細胞cGMP-RGS2 axisに注目した心不全リモデリング機序の解明
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21K08048
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
瀧本 英樹 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (20709513)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 心不全 / サイクリックGMP / 線維芽細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
cGMPシグナルを活性化する薬剤による大規模臨床試験(PARADIGM-HF試験、sGC刺激薬VICTORIA試験)の結果、cGMPシグナル活性化薬は心収縮力が低下した心不全(HFrEF)の治療薬として確立されつつある。また想定される作用機序より拡張不全(HFpEF)にも有効であることが期待されているが、2019年のPARAGON-HF試験ではHFpEF女性でのみ有効性が示され、 cGMPシグナル活性化の抗心不全機序のより深い理解が必要とされている。
HFpEF心臓では炎症、酸化ストレスが亢進することで線維化が誘導されて拡張機能の低下につながる。線維化に重要な役割を果たすものは筋線維芽細胞であるが、cGMP-PKG経路による線維芽細胞の調節についてはこれまで明らかにされていない。本研究ではcGMPシグナルの重要な標的分子であるRGS2に注目して、抗心不全作用のメカニズムを筋線維芽細胞、心筋細胞、その相互連関を含めて解明する。
2021年度は雄の線維芽細胞特異的RGS2欠損マウス、心筋細胞特異的RGS2欠損マウスで、それぞれに心不全モデル(3週のHFrEF)を作成し、PVループによる詳細な心機能解析(収縮能、拡張能)をおこなった。COVID19感染状況のため、予定通りの基礎研究を進めることができなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID19感染状況のため、予定どおりの基礎研究実施が困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度の予定分を今年前半~中頃までに組み込むかたちで、当初の予定に追いつけるようできるだけ進めていく。
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Causes of Carryover |
COVID19感染状況のため、2021年度は予定どおりの基礎研究遂行が困難であった。 2021年度の研究は、今年度の前半~半ばに組み込む形にして実施する予定である。
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