2023 Fiscal Year Annual Research Report
カルモジュリンの核内移行制御による新しい心不全・心肥大の治療
Project/Area Number |
21K08054
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
山本 健 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50363122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田 哲郎 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (40569290)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | リアノジン受容体 / カルモジュリン / 心肥大 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、心筋のリアノジン受容体(RyR2)結合カルモジュリン(CaM)が、心不全、心肥大の進行に関するkey分子となることを証明し、心不全、心肥大に対する、これまでに無い治療法を確立することである。 1)RyR2からのcalmodulin(CaM)解離抑制による肥大制御 申請者はRyR2のCaM結合ドメイン(CaMBD)に1アミノ酸変異を組み込んだ変異ペプチドを多数スクリーニングした結果CaMの結合親和性が著しく高まるアミノ酸変異を発見した。この知見をもとに、RyR2上のCaM結合ドメイン内で1アミノ酸のみを変異させることによりCaMの結合親和性が格段に高まる変異を組み込んだknock-in (KI)マウス: (RyR2 V3599K KIマウス)を作成することに成功した。このマウスを7%の低酸素下で飼育したところ、WTマウスでは明らかに心肥大、心筋細胞肥大を生じたにもかかわらず。RyR2 V3599K KIマウスではまったく肥大を生じなかった。 2)ラット心筋由来のH9C2細胞において、Ang IIは,CaMの核内移行および細胞質Ca2+の上昇を伴って,H9C2細胞の肥大を誘発したが、RyR2を安定化させ、CaMの解離を抑制するダントロレンの添加はCaMの核内移行および細胞質Ca2+の上昇を阻害し,Ang II誘発肥大を抑制した。一方で、Herpud1の過剰発現は,CaMの核内移行および細胞質Ca2+の上昇を妨げることなく,Ang IIによる細胞肥大を抑制した。
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