2022 Fiscal Year Research-status Report
経胸壁心エコー図で奇異性脳塞栓症に関連する卵円孔開存を診断する研究
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21K08080
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
高谷 陽一 岡山大学, 大学病院, 助教 (10794290)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 晃志 岡山大学, 大学病院, 講師 (70726132)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 卵円孔開存症 / 脳梗塞 / 心エコー / コントラスト / カテーテル治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
卵円孔開存症(patent foramen ovale: PFO)は、奇異性脳塞栓症に対する二次予防目的でカテーテル閉鎖術が行われるようになり、その診断が注目されている。なかでも、PFOは健常人にも認めるため、奇異性脳塞栓症に関連するPFOか否か判断することは、治療方針を検討するうえで、非常に重要になってくる。本研究は、多くの施設で使用可能な経胸壁心エコーを用いて、PFOによる左右短絡量をGradingし、奇異性脳塞栓症に関連するPFOの診断基準を作成することを目的としている。 現時点では、小規模な症例数であるが、奇異性脳塞栓症と非奇異性脳塞栓症を比較すると、経胸壁心エコーのバブルコントラストで、奇異性脳塞栓症はGrading評価でGrade 3以上の頻度が有意に多かった。奇異性脳塞栓症に関連するPFOは、左右短絡量がGrade 3以上を有している可能性が高く、PFOカテーテル閉鎖術を行う指標となり得る可能性が示唆された。 本研究は、循環器領域、脳卒中領域において、PFOカテーテル閉鎖術の適応を判断するうえで、重要なエビデンスになり得るため、現在、症例数を重ねて、検討を続けている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、具体的な指標が明確になりつつあり、症例数も重ねられており、おおむね順調に 進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、PFOカテーテル閉鎖術の適応を検討するうえで、重要なエビデンスになり得る可能性があり、大規模な症例数で検討できるよう、症例を重ね、研究を継続している。
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Causes of Carryover |
解析用コンピュータを購入予定としていたが、既存のコンピュータで対応できたため。 使用計画としては、奇異性脳塞栓症に関連するPFOの診断基準を作成することを目的に登録したデータの解析等に必要な費用に充当する。
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Research Products
(4 results)