2021 Fiscal Year Research-status Report
食物繊維サプリメントによる腸内細菌叢と代謝産物TMAO、動脈硬化改善効果の検討
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21K08083
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
松澤 泰志 横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 講師 (90600635)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中橋 秀文 横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 助教 (90760116)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 動脈硬化 / 腸内細菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
腸内細菌叢とその代謝産物TMAO(tri-methylamine N-oxide)は全身性の炎症や動脈硬化進展と関連する。腸内細菌叢を改善しTMAOを減少させる介入として食物繊維サプリメントが有望視されているが、医学的データは乏しい。過去の我々の研究では心筋梗塞患者の慢性期TMAO高値が動脈硬化進展とその後の心血管イベント発生と関連することを報告し、血中TMAO値が動脈硬化性疾患予防のターゲットとなる可能性を考えている。今回の研究では、安定冠動脈患者に食物繊維サプリメントを投与し、腸内細菌叢、血中TMAO値、血管内皮機能、血小板凝集能の変化を調べる。これにより食物繊維サプリメント投与後にこれらの改善を確認できれば、その作用機序や冠動脈疾患の新たな二次予防法への発展が考えられる。 食物繊維の提供元である太陽化学と複数回打ち合わせを行い、プロトコールを作成した。食物繊維投与群とプラセボ投与群の2群(各25人、合計50人)に無作為割り付けを行う二重盲検試験。1ヶ月間の食物繊維サプリメント10g/dayまたはプラセボの摂取してもらい、水溶性食物繊維サプリメントが腸内細菌叢分布を善玉菌優位に変化させ、血中TMAO値を低下させるかどうか、さらには、腸内細菌叢変化やTMAO値低下が全身の炎症、血管内皮機能、血小板凝集能を改善させることができるかどうかを検討する研究デザインとした。横浜市立大学倫理委員会に提出したが、倫理委員会から、2群割り付けではなく1群での検討を提案され、現在、プロトコール変更、実施計画書を再作成中。倫理委員会承認ご患者エントリーを行い研究を開始していく予定。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
横浜市立大学倫理委員会よりプロトコール変更を要求されたため。
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Strategy for Future Research Activity |
横浜市立大学倫理委員会と協議しプロトコールを完成させ、倫理委員会の承認をえる。その後、患者エントリー、研究開始する。
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Causes of Carryover |
倫理委員会との協議、プロトコール修正が要求され研究が遅延しているため。
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